日経平均株価の2万円回復はいつになるのか 外国人投資家の動きは今春の状況と似ている
一方、長期投資家の損益分岐点とされる200日線は、1万9420円(同)にあり、株価はこの前後で何度も下げ渋りをみせている通り、下値は固そうだ。仮に薄商いが続くようであれば、方向感がでないまま、75日線から200日線の間で株価が往来する「ボックス相場」も想定される。
すぐ上昇とは行かないが、底入れの条件は整いつつある
もうひとつ、日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)も参考にしてみたい。これは、市場が期待する日経平均株価の、将来1カ月間の変動の大きさを表す数値で、%単位であらわされるものだ。株価が大きく変動するするときに急上昇する傾向があるなど、この数値の大小が、将来の値動きを示唆するといわれる。日経平均株価は2営業日で500円超も反発したが、日経平均VIは逆に20%前後から13%台へ低下している。権利を取引するオプション市場での参加者は、いったん相場が落ち着くとみていることを意味する。
以上のことから、9月の日本株は、ここから一段の上昇までには至らず、下値を固める展開になるかもしれない。海外投資家の売買動向や地政学リスクなどに目配りしつつ、売買代金が増加するかどうかにも、注目しておきたい。すぐに上昇とはいかないまでも、秋相場の底入れの条件は整いつつあると考える。
さて、私が所属している非営利の団体・日本テクニカルアナリスト協会(NTAA)では「テクニカル分析についてもっと学びたい」という読者の方々のために、有名な「ボリンジャーバンド」の開発者であるジョン・ボリンジャー氏を東京(11月18日土曜日)と大阪(11月25日土曜日)にお招きし、セミナーを開催いたします。もちろん、日本語の通訳もつきます。
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