欧州に旅行する日本人が驚く人気地の超混雑 人口4000人の村に年250万人が押し寄せる
観光は、地元に多大な経済効果をもたらす一大産業でもあり、国としても訪問制限などはあまり取りたくない苦肉の策だ。そのため、べネチアやローマなどのいわゆる有名な観光名所ではなく、まだあまり知られていない、歴史的にも魅力のある郊外のエリアにも、観光客を誘致して分散を図っていきたい考えだ。
ほかにも、エーゲ海に浮かぶ、白亜の建物と青い屋根が印象的なギリシャのサントリーニ島では、クルーズ船などで大挙する人で連日混み合うなか、上陸する人数を制限する案が出ている。確かに、以前サントリーニ島を訪れた際、大型のクルーズ船が寄港したときの瞬間的な混雑は、何らかの対応策が必要だと感じた。それは、地域の人たちにとってももちろん、そこに滞在する観光客たち自身にとっても同様である。また、アドリア海の真珠とたたえられるクロアチアのドブロブニクでも、世界遺産に登録された旧市街への入場制限が検討されているという。
日本が生かせるヒントとは
所得が向上して、旅行をする余裕が生まれ、海外へと繰り出す人々は今後も、世界中でますます増えていくだろう。日本も他山の石ではない。今、ゴールデンルートと呼ばれる、東京、富士、大阪、京都などだけでなく、手付かずの自然や古くからの街並みが残された地方からも魅力を発信し、観光客を誘致する動きが加速している。
観光客の一極集中は、視点を変えれば、まだ知られぬ地方の魅力を掘り起こし、海外へとアピールするまたとないチャンスなのかもしれない。
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