中・高校時代の恋が実って結婚する幸運なカップルはいますが、多くは恋愛即結婚ではありません。屈託ない幼稚園児時代ならまだしも、成長して交際相手をいちいち親に報告しなくとも、それは裏切り行為ではありません。
親の眼鏡にかなう人をまずふるいにかけ、その中からボーイフレンドを決められる人など、世にどれだけいるでしょうか。同性・異性を問わず、交友関係に親が口出ししても、ろくなことはありません。
子どもも、性格によっていろいろです。交際相手が変わるたびに親に紹介しないと気が済まない子がおれば、あえて紹介せず、よくも悪くも結果だけを報告する子がいます。いずれも親不孝や裏切りとは別問題です。親の価値観に合わない交際相手でも、それは同じです。
子どもの交友関係に口出しするのは逆効果
親もいろいろです。子どもの交友関係を根掘り葉掘り聞き出してすべて把握しておかないと気が済まない親がいれば、そうでない親もいます。後者にはそこまで面倒見切れない、またはそこまでは親の責任ではないと割り切っている親もいますが、そこまで干渉してはいけないと子どもを信じ、あえて静観に努める親もいます。
どのタイプの親も、願いは同じです。わが子には傷つき失敗を繰り返しながらも多くを学び、同性・異性の良き友達に恵まれ、信頼し合う友情を育んでほしいということです。しかし、いくらこの親心の発露とはいえ、子どもの交友関係に親がいちいち口出しするのは、逆効果になる場合が多いようです。
中には友達であったことで悪事に連座することになるなどの、見過ごせない交友もあります。そのようなことまで静観したり厳しく注意しないのは、むしろ親の怠慢ですが、基本的には子どもが誰と付き合い、生涯の伴侶を誰にするかの選択権は、子どもにあると心得るべきです。たとえシングルで苦労して育てた親でも、それは同じです。
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