「新幹線」正規料金安いが割引で世界に負ける

世界の高速列車の「料金」を徹底比較

東海道新幹線の料金は国際的に見て高いのか安いのか( tarousite / PIXTA)

「ロンドンで丸1日時間ができたのでパリへ日帰り旅行しようとしたら、窓口で往復6万円とかと言われ、泣く泣くあきらめた」

会社から語学研修に派遣されロンドンへやって来た某氏。「ユーロスターなら2時間ちょっとでパリに行ける」と聞き、休みの日に勇んで駅に出かけたものの、あまりのチケット代の高さに渡仏を断念したという。「東京―大阪間より近い距離なのに、どうしてこんなに高いんだ?」と怒りが収まらない。夢に描いていたルーブル美術館訪問やシャンゼリゼでのお茶の予定が吹き飛んだ、と残念がっていた。

一方で、日本国内では「新幹線はハイスペックだから、距離当たりの料金は世界一高い」という印象を抱いている人も少なくないようだ。そこで、新幹線の料金は他の鉄道先進国と比べて安いのか高いのか、さまざまなデータを用いて、比べてみることにした。

欧州の主要な国際列車の料金を比較

会員向け料金や事前割引の「早特」など、JR各社は新幹線の割安プランをいくつも打ち出している。一方で欧州には、事前購入により正規料金の70~80%引きで高速列車に乗れる国もある。そこで、正規料金と最低水準料金、両方について調べている。

まず、欧州各地を走る高速列車の料金と東海道新幹線の料金をキロ当たりで比較してみた。サンプルとして、ドイツのICEやフランスのTGVなど最高時速300kmで走る超高速列車をはじめ、ユーロスターやタリスなど国をまたいで走る国際列車のデータを拾ったほか、スピードはさほど速くないものの料金比較のために物価が高いとされるスイスとスウェーデンの都市間高速列車についても盛り込んである。これらの路線について、東海道新幹線・東京―新大阪間に近いイメージの「首都から500~600km圏内の主要都市への料金」を可能な限り選んでみた。

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