「若者のフィットネス離れ」は、こう攻略せよ サーフィンやVRなど、エクササイズに新潮流
Surf Fit Studio 銀座本店はホットヨガスタジオ「ロイブ」を展開するLIFE CREATEが新規事業として立ち上げたものだ。サーフエクササイズ自体は、札幌、金沢、仙台、岡山のロイブでも受講できるほか、プログラムの外販も行っている。今後は大手フィットネスクラブでも導入が予定されている。サーフエクササイズを楽しめる場所はさらに広がりそうだ。
一方、今話題のVR(仮想現実)を取り入れたトレーニングを提供するのは、六本木にあるパーソナルジム「THE BODY RIDE」。多くの客の目的は「イカロス」と呼ばれるVRフィットネスマシンだ。
独ミュンヘンのベンチャー企業が開発したマシンで、VRゴーグルを装着してマシンに乗り、バランスを取りながら体幹を鍛えるものだ。空を飛ぶ映像の中で、次々に出現する輪を、マシンを傾けることによってくぐり抜けるゲームなどが体験できる。
実際に体験してみた。手元のボタンでスピードを調節しながら、体重移動でマシンを上下左右に傾ける。マシンを上に向けるときはお尻を高く上げる。
思いのほか難しかったのがマシンの角度を下に向けるとき。上半身の全体の力を使ってマシンを押し込むのだが、体幹がしっかりしていないと難しい動きだ。同ジムで指導する宮島秀平トレーナーは「運動に慣れていない初心者はもちろん、リフレッシュ目的で楽しむ上級者もいる」と話す。
同ジムがイカロスを導入したのは2016年8月。日本で初めて導入した施設となった。「有名ジムとは違う何かが必要だと思い導入した。ゴーグルとマシンで100万円だったが、大きな反響を呼んだので安い投資だ」(宮島トレーナー)と効果は上々のようだ。
フィットネスバイクで街を疾走!
大手スポーツクラブも新感覚エクササイズに乗り出している。フィットネス大手・ルネサンスは今年3月、新業態の「サイクル&スタジオ アール」を渋谷にオープンしている。
目玉は日本初上陸のVRサイクルプログラム「THE TRIP」。暗い照明のスタジオには47台のフィットネスバイクが並ぶ。スタジオ正面には巨大なスクリーンが設置され、街を疾走しているようなVR映像が流れる。映像を見ながらバイクをこぐことで、実際に街を自転車で走っているような感覚を味わえる。
映像の中の道が大きくカーブする場面では、「バイクが傾いているのではないか」と感じられるほどだった(実際には傾かない)。
上り坂が近づくと「ギアアップ! スタンドアップ!」とインストラクターの声が響く。参加者はギアを重く設定し、一斉に立ちこぎを始める。40分のプログラムでBGMが8~9曲かかり、シーンや曲に合わせてこぎ方が変わる。中には、上り坂を数十秒立ちこぎし、その後座ってこぐ、という流れを何回も繰り返す、ハードな内容も含まれている。
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