「夢の高速鉄道」リニア実現への長い道のり 新幹線開業より前に開発スタート
この夏、ようやく山梨リニア実験線で走行試験中の新型車両「L0(エルゼロ)系」に初乗車の機会を得た。
1997年に山梨リニア実験線がオープンした際の報道公開で、当時の試験車MLX01に乗り込んだことはあるものの、実際の走行体験は今回で初めてである。東海道新幹線が開業したときと同じような興奮を抑えきれず、前日からそわそわしてこの日の朝を迎えた。
一瞬で時速500kmへ
一通りのレクチャーを終えて、さっそくL0に乗り込む。乗車口は飛行機に乗り込むボーディングブリッジのようで、案内にも「搭乗口」の表示があった。搭乗口に表示された「リニア51号 15時25分 名古屋行」「この列車は全席指定の『リニア号』名古屋行きです」といった案内に、リニア時代到来の実感が湧く。
走り始めると車窓の風景はまず期待できないので、走行の状態が刻々と表示されるモニターをひたすら見つめることになる。時速約160kmでタイヤによる地上走行からいよいよ浮上走行へ。たちまち時速300kmに達し、そこから時速500kmまでの加速はまさに一瞬……という印象だ。
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