加計問題、安倍首相の「1月知った」は酷すぎる 閉会中審査によって疑惑はかえって深まった
だが民進党の大串博志政調会長が指摘したように、第2次安倍政権成立以降、公にされているケースだけでも、安倍首相と加計氏は合計14回食事やゴルフで接触している。そのうち獣医学部が具体的に大きく動きだした昨年7月以降は6回と、なぜか頻度が一段と増した。
こうした客観的状況がありながら、加計学園にとっての一大事業である獣医学部新設の話が出た可能性を完全否定することは難しいのではないか。
加計氏は「関係業者」に該当する
そもそも会食について、安倍首相は「私が奢る時もあれば、加計さんが払うこともあった」と述べたが、これは2001年1月6日に閣議決定された「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」に抵触する恐れがある。
同規範は「国務大臣、副大臣及び大臣政務官の服務等」で、関係業者との接触等について「倫理の保持に万全を期するため」として、「①関係業者との接触に当たっては、供応接待を受けること、職務に関連して贈り物や便宜供与を受けること等であって国民の疑惑を招くような行為をしてはならない」と規定しているのだ。加計氏が獣医学部の新設を申請するのは、安倍首相が議長を務める国家戦略特別区諮問会議であり、加計氏は「関係業者」に該当するといえる。
もっとも国家戦略特区制度を利用した加計学園の獣医学部新設について、安倍首相は「知り得る立場にあったが、具体的に説明がなかった」と答弁。そして加計学園が獣医学部新設を申請している事実を知った時期について尋ねられると、「(今年)1月20日に正式に決定した」「この時に知るに至った」と答えている。
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