自動車業界 事業環境の厳しさ増すも、日本勢の信用力は当面安定的 《スタンダード&プアーズの業界展望》

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強い財務基盤が格付けの下支えに

投資適格以上の日本の自動車メーカー各4社については、強い財務基盤も格付けを下支えする重要な要因である。各社の自動車事業(販売金融事業の有利子負債を除く)は2008年3月期末も引き続き実質無借金を維持している。有利子負債に対する営業キャッシュフローの比率も高く、例えば日産では100%を大幅に上回る水準で推移している。事業環境が厳しさを増した分、業績の下ぶれリスクも増しているが、仮に多少下振れた場合でも、強固な財務基盤がバッファーになり、4社の格付けを支えることは可能と現時点で考えている。

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スタンダード&プアーズ(ザ・マグロウヒル・カンパニーズの一部門)より発行 ©2008ザ・マグロウヒル・カンパニーズ
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