正社員妻の「離職」で起こる家計の大転換 「仕事辞めたい」と愚痴るくらいが丁度いい

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もちろん、そのためには、彼女としっかり話し合う必要があります。「共稼ぎを続けるほうが、稼ぎもダブルで楽しみもダブルにできるよ。将来のことを考えてもそのほうがいいと思う」と寿退職を思いとどまらせるのです(女性目線で述べた前の文章を説得材料に活用してください)。

年収にかかわらず、家事育児をシェアするのが基本

また、言葉だけでは彼女を納得させることはできません。男性は家事や育児にきちんと参加し、行動で示すことも必要です。お互いの年収に関係なく、夫婦で基本的に家事・育児を半分ずつシェアすることを目指すべきですし、どんなに偏ったとしても、年収比を超えるのはおかしいと考えてみてください。

彼女が年収450万円、あなたが年収550万円だったとしたら、55:45で家事と育児をしなければなりません。週末に風呂掃除をして子どもと風呂に入ればイクメンだと思っているなら、あなたのほうが結婚を甘く見ているのかもしれません。

ダブルインカムはもはや現代の夫婦の標準的ライフスタイルだと思います。経済的に必須となっているだけではなく、夫婦ともに楽しく生活をしていく原動力でもあります。

女性にとって、子育てをしつつ、仕事を続けることは相当大変なことです。筆者も共働きで子育てしている世帯ですが、口げんかは絶えず、最近では4歳児に仲裁されるありさまです。毎日妻に怒られながらも家事育児に取り組み、子育てと共働きというライフスタイルをキープしています。

しかしダブルインカムだからこそ実現できている生活水準もあります。老後への備えもダブルの厚生年金と退職金で一定のメドがたっています。

寿退職やおめでた退職は本当に実行するとデメリットのほうが目立つ人生の選択です。「会社辞めたいなー、でもまあ無理だよねー」と愚痴のネタにするくらいがちょうどいいのです。

山崎 俊輔 フィナンシャル・ウィズダム 代表 ファイナンシャルプランナー

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やまさき・しゅんすけ / Syunsuke Yamasaki

1972年生まれ。中央大学法学部卒業。企業年金研究所やFP総研を経て2001年独立。全国紙などで連載。著書に『普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門』など。

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