ニセ健康情報を摘発!英政府メディアの威力 日本人も使える「騙されない」9の要点とは?
ガーディアンや、インディペンデントなど著名な新聞、BBCニュースなどテレビで紹介された健康情報を取り上げて、間違いを指摘したり、説明が足りない場合は補足したり、市民に届く情報のバイアスを是正すべく頑張っています。
記事が出たその日のうちにすかさず否定!
たとえば、「赤唐辛子をよく食べる人は長生きする」という情報が2017年1月16日、大衆紙のデイリーメールに載りました。すると、NHSはその日のうちに学術論文を示して根拠が薄弱であることを説明し、「単独のスーパーフードに頼るのは賢いとは言えない。野菜や果物をいっぱい、食塩と砂糖、飽和脂肪酸は控えめでバランスのよい食事をしよう。それに、活動的になりたばこは避け、アルコールはほどほどに」という記事を出す、という具合です。
食品の問題だけでなく、がんに対する民間療法や痛み止めの副作用、運動がどのように健康によいか、赤ちゃんを車に乗せるときの乳児用のいすの適切な角度、ジカ熱対策など、多岐にわたるニュースを取り上げます。
メディアで情報が流れ人々の話題に上るころに、すかさず「違っているよ」などという情報を流すのですから、とてもタイムリーです。言葉遣いも、専門用語を極力排してとてもわかりやすく、でもきちんと出典をたどったり、ほかの参考になる文献を調べたりできるように作られています。おそらく、相当な予算を割き大勢の科学者やコミュニケーションの専門家がかかわっているはず。間違った情報が市民に届いてしまう問題がかなり深刻にとらえられ、対策が練られているのです。
NHSは2014年12月、「How to read health news(健康ニュースの読み解き方)」という記事を出しました。個別の記事批判ではなく、さまざまな記事に通用する読み解き方、見分け方を指南しようというのです。
挙げられたのは、次の9つのポイントです。
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