「過食と残業」やめられない人の意外な共通点 「やめたいのにやめられない」への対処法

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松村:生産性は低いかもしれないけど、その分、何かを生み出しているという可能性もありますよね。

心の中では、そう確信していても、それは価値観の違いからくるものなので、うまくロジカルに説明できない。それなら「生産性が低い、だからダメだ」と表向きは認めちゃったほうが楽。

日本人と欧米人の考え方はこれほど違う

國田:時間は有限で、その中でどこまでできるか、というのが欧米社会の価値観。なぜその残業が生まれたのか。それは本当にやらなくてはいけない仕事なのか。そこから話し合い、解決していくのだそうです。人間のやっていることだから、人間の手で変えられると考える、と。

松村:北欧、欧米の思想ですね。やっぱり日本人とは根本的に思考が違うような気がします。ありのままの自然を受け入れ、それに人間が合わせていく。そのほうが日本人には自然。受け入れながら、ちょっとずつ改善して、耐えられるところは耐えて、折り合いをつけていく。だから残業がなかなか減らない。

國田:それって、「やめたいけど、やめられない」思考に似ていますね。

松村:そうなんですよ。無駄かもしれないけど、こだわりたい。世の中のすばらしい芸術や工芸品はほとんど過剰品質です。だから人の心を打つ。無駄とクリエイティブは近しい存在だと思います。

國田:ぶらぶらしているおじさん社員がいて、実はその人のおかげで会社はうまく回っていた。それがリストラでいなくなって初めて、みんなが存在の大きさに気付いたという話を漫画で読んだ記憶があります。

松村:アインシュタインが相対性理論を書き上げたときは、すごく暇だったらしいです。余裕がないと、目の前にとても大事なものがあっても、それに気が付かないのでしょうね。天才じゃなくても、誰にでもそういう大発見の機会は1度か2度はある。それに気付ける精神的なゆとり、暇が大事なのですね。

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