「新任管理職」のリアルな悩みに答える一冊

書評:『課長ビギナーのFAQ』(佐々木常夫著)

管理職になって大きく変わるのは、その役割。以前は上司の指示に従って業務を遂行することが主な仕事だったが、管理職というのは人を動かして結果を出すことが求められる。 

『課長ビギナーのFAQ』
東レ経営研究所 特別顧問
佐々木常夫著              (朝日新聞出版 1365円)

そのため、これまで組織の一員として優秀だった人が、管理職としても優秀かどうかは別の話になる。しかし、逆に管理職になる前はなかなかその能力を発揮できなかった人でも、課長になって目覚ましく成長していくこともあるという。

課長の仕事は4つある

著書によると、課長の仕事はおもに(1)方針・計画をつくる、(2)部下とチームを育てる、(3)コミュニケーションの橋渡しをする、(4)チームとして実績を残す、の4つ。そして、それらを遂行していくためには、その場その場で自身の「人間力」が問われるのが管理職という仕事でもあるという。

本書では、それに伴う課題をクリアし、部下をまとめ上げて上司に好かれる「優秀な管理職」になるためのノウハウが詰まっている。著書は初めて課長となった39歳のとき、妻が急性肝炎で入院した後、うつ病を併発し、以来40回以上の入退院を繰り返すことになってしまう。また、自閉症の長男をはじめ3人の子どもがいたため、毎日18時には会社を出なくてはならかったという。

そのため、必然的に仕事のやり方や部下との接し方も改革しなければならなかった。そういった、家庭と会社を両立させた体験に基づいて書かれているため、本書の中でも業務の効率化やワーク・ライフ・バランスの部分は特に説得力を持って迫ってくる。著者が「第二の会社人生を踏み出したばかり」と言う、課長たちのバイブルとなってくれることは間違いない。

(撮影:梅谷秀司)

 

 

 

キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 買わない生活
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 意外と知らない「暮らしの水」ウソ?ホント?
  • 財新
トレンドライブラリーAD
人気の動画
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
12のスキルを完全レクチャ<br>ー! 無敵の話し方

ビジネスシーンで大きな武器になる「話し方」。スピーチや交渉、会議など12のスキルを徹底解説します。『世界最高の話し方』著者による共感力スピーチの極意、TED流のノウハウが2時間で身に付くプレゼン術、自民党総裁選候補者のスピーチ診断も掲載。

東洋経済education×ICT