日光・鬼怒川から会津へ「東武特急」の進化 DRC、スペーシア、そして「リバティ」へ
2017年の春には新型特急500系「リバティ」がデビューした。この特急はスペーシアの「きぬ」「けごん」を補完するほか、北関東の各都市へもアクセスし、さらに野岩鉄道を経て会津鉄道の会津田島まで「リバティ会津」として運転されている。
思えば昭和40年代初頭、国鉄会津線(現・会津鉄道)を走る蒸気機関車を追って南会津を訪れて以来、国鉄の民営化、路線廃止計画、第三セクター「会津鉄道」としての開業など、時代の節目を見届けてきた筆者には、廃止対象だったあのローカル線に最新特急電車が都心から乗り入れるとは、まことに感慨深いものがある。
南会津活性化の期待担うリバティ
地元の人たちは、リバティの会津直通運転を歓迎している。先日、観光懇談会で同席した福島県下郷町の星學町長も、万感こみ上げてくる感情を抑えながら「奥会津といわれたこの地に新型特急が東京からやってくるとは……文字通り南会津のあけぼのです。これまでにも増して、地域の経済発展、観光活性化に大きく寄与してくれるでしょう」と期待のほどを語ってくれた。
東武鉄道はこれから夏にかけて鬼怒川線でのSL「大樹」の運行開始も控えており、日光、鬼怒川、さらには南会津地域の観光は盛り上がりを見せている。鉄道はなによりも地域の基幹産業であり、その存在と影響力は大きいものがある。昭和初期に始まった東武の特急も、スペーシア、りょうもう、リバティの三兄弟で大きな成長を成し遂げた。
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