キタムラがTSUTAYAに助けを求めた理由 写真プリントの不振で上場来初の最終赤字に
この苦境を脱すべく、2017年2月に店舗網の再構築など抜本的なリストラ策を打ち出した。採算の厳しい129店を閉鎖し、賃料やパート社員などの人件費を圧縮。利益の回復を目指す。3月までに81店を閉鎖しており、今上期にも残りの大半を退店し、今期の純利益は7億円の黒字化を計画する。
ただ黒字化を実現できたとしても、店舗閉鎖による戦線縮小では会社はジリ貧になるばかり。次代の成長への道を模索する中、行き着いたのがCCCとの連携だった。
キタムラとCCCの関係は今に始まったことではない。キタムラは2004年にCCCが運営するポイントサービス「Tポイント」に加盟した。その後はCCCのフランチャイジーとして、CDやDVDレンタルの「TSUTAYA」を展開してきた。
さらに、CCC創業者の増田宗昭氏がキタムラの社外取締役を務めたこともあるほど親密な関係にあったのだ。
CCCとの蜜月をアピール
2013年には資本業務提携し関係を一段と深めた。CCCがキタムラ株を5.5%保有する一方、CCC傘下で写真プリントサービスの「しまうまプリントシステム」株をキタムラが一部保有(保有株は2015年にCCCへ売却)し協業。
また、CCCの複合商業施設「T-SITE」への出店や、CCC子会社の「フォトクリエイト」と業務提携をするなど、協力関係を強めてきた。
浜田宏幸社長は「増田さんとは深い間柄。写真事業にも非常に関心が強い。(キタムラの苦境を脱するための)いい方法はないかと以前から相談してきた」と蜜月ぶりを明かす。今回、赤字に転落したことで、「力を貸してよ」(同社長)と本格的に協力を仰ぐことになったという。
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