国内最大の民間投資家が「ESG」に本気なワケ

日本生命が最大2000億円の追加投資を決定

「RIアジア2017」に登場した小池百合子東京都知事。国際金融都市構想とグリーンボンド200億円の発行について語った(記者撮影)

大型連休直前の4月25、26日。東京証券取引所で「RI(責任投資)アジア2017」が開催された。登壇者として小池百合子・東京都知事も登場。270席のメイン会場は人があふれ、約100人のキャンセル待ちが出たほどの活況ぶりだった。

RIの主要なテーマは、ESG投資だ。ESG投資とは、環境(Environment)、社会(Society)、ガバナンス(Governance)を重視する投資手法を指す。これまでのSRI(社会的責任投資)は、社会や環境を強く意識して投資先を選定しリターンは重要視されなかったが、ESG投資は投資リターンを求めていくことに加え、サステナビリティ(持続可能性)を重視した、進化した投資手法といわれる。

仏アクサの資産運用部門と提携

会場の盛況ぶりは、投資家のESG投資に対する関心の高さを表している。そしてここにきて、国内最大の民間機関投資家が動きだした。

生命保険最大手の日本生命保険だ。今年3月21日、ESGを投資の意思決定に組み込むことを提唱した国連の責任投資原則(PRI)に署名したことで、これまで以上にESG投融資に積極的に取り組む。

対象は債券が中心で、従来もパリ市やロンドン交通局のグリーンボンドなどに約1500億円を投資してきたが、2020年までに最大で2000億円のESG債券投資を追加実施する。そのため、フランスの保険・金融グループ、アクサの資産運用部門であるアクサ・インベストメント・マネージャーズ(アクサIM)と提携、同社のESG基準を組み込んだ欧州社債ファンドにも投資する。

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