米国で「戦争に備え始めている人」の言い分 本当のXデーは9日の韓国大統領選!?

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スティーブさんは現在、コロラド州を拠点としている。仕事上シアトル近郊にも小さな家を所有しているそうだが、そこに帰ってくるのは今も続けている軍関係の仕事の会議の時だけだ。彼が恋人と共に所有するコロラドの土地は広大で、地図にも載っていないような道を走らねば家にはたどり着けない。

私有地には川が流れており、川魚もそこで釣れる。水の確保も問題ない。牛、鶏などの家畜が数匹、野菜を育てる小さな畑もある。家はとても小さいが頑丈な地下室もあり、自給自足の生活だが、何の不便も感じていないそうだ。

都会の生活を捨て、田舎に「避難」

そんなスティーブさんの影響でプレッパー仲間になったケビン(仮名)さんは、昨年家族とともに生活の拠点をシアトルからユタ州の山奥に移した。車で15分くらい走ったところに、スーパーが1店だけある小さな街があり、どうしても必要な時はそこに行くことはあるが、生活スタイルは基本的には自給自足だ。

2人いる子どもたちは幼いが、街の学校には行かせずに、インターネットで授業を受講できる仕組みを使って自分たちで教育しているという。かつてのケビンさんは、シアトル市内の一流企業に勤めていたが、家や投資物件などもすべて売り払い、都会の生活を完全に捨てた。最初はどうなることかと不安もあったそうだが、「今は森での引きこもり状態を満喫しているよ」と話す。

もともとケビンさんは、スティーブさんが以前定期的に主催していた「サバイバル講座」の受講生だった。ケビンさんが講座を受けた目的は、子どもと夏休みに約束した1週間のキャンプ旅行の予習のためでしかなかったが、3日間の講座を通じて、世界がいかに危険に満ちているか、そしてその危険に対していかに自分が無知で準備不足であるかを痛感し、人生観が変わってしまった。

講座では基本的な食糧保存やケガをしたときの応急処置の仕方、飲料水確保の方法、火の起こし方など基本的な知識に加え、食糧を恒久的確保するための準備として、野菜の種を常時ストックしておくことの重要性や、家庭でも導入可能な太陽光発電、風力発電、生ゴミをガスに変えて発電させるバイオマス発電など、複数のエネルギー確保の方法を学んだが、これらの知識はすべて目から鱗(うろこ)だったという。

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