老人が優先席に自分から座るのは何歳から? 座らない人でも「あるきっかけ」で座り始める

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6
拡大
縮小
お年寄りが優先席に座るにもさまざまな葛藤がある(撮影:尾形文繁)

先日、知人同士の飲み会で50代後半の男性がこんなことを言っていた。
「東海道線に乗っていたら、前に座っていた子どもたちに席を譲られたんだよね」

50代後半という年齢を考えると、車内では席を「譲られる」には早すぎるように思われる。しかし年齢と見た目は一致しないもの。そう思いながら彼の頭の上のほうをそっと盗み見てしまった。確かに子どもたちが譲りたくなるかもしれない……。

高齢者22人に聞いてみた

この連載の一覧はこちら

席を譲る、譲らないという話題で想起するのは「優先席」だろう。普段列車に乗る際、すこぶる体調が悪く、なおかつそこしか空いていないといった状況の場合を除いて、原則的に私は優先席には座らない。

優先席と銘打っているからには、優先されるべき人がいなければおそらく座っていても構わないのだろうけど、どうしても抵抗が生じてしまう。お年寄りや妊婦が近くに来たタイミングで席を譲ればいいのだろうが、譲るという行為が相手を不快にしてしまうのではないかという心配がある。見た目が高齢者に見えても、冒頭の例のようにまったくそんなことはないかもしれないし、仮に実年齢的に高齢者であっても、当人は自分自身をそうとらえていないかもしれないからだ。

そのため、優先席ではない席に座っていても、高齢者と思われる人が近くに来た際、私はスムーズに席を譲ることができないでいる。たとえば駅に停車中のタイミングであれば、下車するふりをしながら隣の車両に移るといったようなことをしている。

一方的に「譲る側」の理屈を並べていても仕方がない。そこで高齢者は席を譲られるという行為をどう感じているか、今まで優先席に座らなかった高齢者はどのようなきっかけで座るようになったのか、自分の知人である首都圏在住の61~80歳の22人(平均年齢70歳、男性20人、女性2人)に質問をしてみた。

次ページ優先席が空いていれば座る人は何割?
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT