人間の仕事を奪う「AI」の過去・現在・未来 人工知能の全貌を蘊蓄100章で読み解く

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81. DQNに49種類のAtari 2600用ゲームをプレイさせるテストの結果、43のゲームで既存のAIよりも高いスコア、29タイトルでプロゲーマーよりも高いスコアを記録

82. DeepMindの創立者デミス・ハサビスはそのプロジェクトを人工汎用知能(AGI)を理解するためのものと説明

83. 世界最大のSNSフェイスブックは2013年、ニューヨーク、ロンドンなど3カ所に人工知能研究所を設立

84. シンギュラリティ(技術的特異点)とはAIが人間の知能を超え、自身より賢いAIを生み出すサイクルに入って爆発的に進化を遂げ始める瞬間

85. AIの世界的権威レイ・カーツワイルは著書でシンギュラリティが2045年頃現実に起こるだろうと主張している

86. 米国の数学者でシンギュラリティの概念を広めた作家のバーナー・ビンジはさらに早く2030年頃起こると予想

AIで代替可能とされるのは…(撮影:今井康一)

87. 2015年野村総研が「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能になる」とのレポートを発表

88. 同時に、「人工知能やロボット等による代替可能性が高い100種の職業、可能性が低い100種の職業」を発表

89. AIで代替可能とされるのは「特別な知識やスキルを必要としない職業」や「データ分析で体系化可能な職業」

人工知能は核兵器よりも潜在的な危険をはらむ?

90. AIの代替可能性が低いのは「芸術、哲学など抽象的な概念を整理・創出する知識が要求される職業」「他者との協調やネゴシエーション、サービス志向性が求められる職業」

91. オックスフォード大学の論文で提示された「10~20年後になくなる職業トップ25」のトップは電話販売員

92. 「なくなる職業」2位には不動産登記の審査・調査、3位には手縫いの仕立て屋がリストアップされた

93. 「10~20年後まで残る職業」のトップはレクリエーション療法士。2 位は整備・設置・修理の第一線監督者

94. 三菱総研の試算ではAIなどの普及により2030年には国内で雇用される人の数が240万人減るとされる

95. 英国のオックスフォード大学人類未来研究所は、人類滅亡リスクの要因のひとつに人工知能の暴走をあげた

96. テスラやスペースXの創業者イーロン・マスクも「人工知能は核兵器よりも潜在的な危険をはらむ」とツイート

97. ホーキング博士は「人工知能の進化は人類の終焉を意味する」と警告している

98. 世界中で発表されるAI分野の論文数は1日4100報、年間では150万報まで急増しているとも概算される

99. 2050年までに生命科学系のノーベル賞をAIで受賞するというグランドチャレンジを提案、実行する組織も登場

100. 安倍政権が「第4次産業革命」で掲げる目標でAIは2020年までに約30~40兆円の市場を生み出すとされる

(文:森谷美香/モノ・マガジン2017年3月16日号より転載)

参考文献・HP/『人工知能は人間を超えるか』(KADOKAWA)、『最新 人工知能がよ~くわかる本』(秀和システム)、『トコトンやさしい人工知能の本(』日刊工業新聞社)、〈NHK〉、〈MUFG〉他関連サイト
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