「日本株は下がりにくい」と考える明確な理由

円高圧力は消えないが、意外にしぶとい?

金額はさほど大きくないようにも見えますが、ETFとしてみれば2016年7月以来の流出の大きさだったようです。米国に上場する日本株のETFは主に現地を中心とした機関投資家が売買するそうなのですが、筆者の推測では、売却資金はおそらく米国株の購入に流れた可能性が高いと思います。

今年は株式市場に影響を与えそうなイベントが例年以上に控えており、こうした資金がすぐに買いに転じるとも想像しがたいです。ただ、米国株に移った資金も、1度は「日本株の味」がついたものなので、いずれ戻ってくる可能性も十分にあります。

「東芝問題」が足を引っ張っている?

筆者が気になっているのは東芝の問題です。海外投資家の行動に少なからず影響を与えているのではないでしょうか。というのも最近、こんな日があったのです。3月28日の東京市場の寄り付き前の話です。前日の米国市場でダウ平均が下落、ドル円相場も円高含み。これだけだと日本株はとうてい上昇しないだろう、というイメージですね。ところが日本株のADR(米国預託証券)の大部分が上昇していました。筆者の経験や感覚ではあまりないパターンだったわけです。

もしかすると、東芝の米国原子力子会社、ウェスチングハウス(WH)の米連邦破産法11条(チャプター11)申請のニュースが流れていたため、それを米国市場では好感材料として日本株のADRを購入したのではないか、と勘繰るぐらいの反応でした。案の定、3月28日の日経平均株価は200円以上上昇して終わりました。なので、東芝の問題が一時的にでも進展し、日本企業に内部統制を引き締めるような姿が見えてくれば、海外投資家は日本株に少しは目を向けてくるかもしれません。ただし、4月11日に予定されている東芝の決算発表が「再々延期」となれば、「アク抜け」買いとはならないでしょう。

日経平均よりも日本株の全体感を示すといわれるTOPIX(東証株価指数)の3月末の水準は、四半期前の12月末比でみると、0.4%の下落とほぼ変わらずでした。一方、東証33業種でみると、上がった業種、下がった業種がはっきりしていて、上位は海運、石油、紙パルプといったように、市況関連の上昇が目立ちました。ただ、TOPIXに採用されている業種の重要度からみると、3業種を足しても全体100%のうちウエートは1%ぐらいしかありません。

逆に、最も下げたのは、不動産、その他金融(ノンバンクやリース会社など)、輸送用機器(自動車を含む)です。この3つのウエートを足すと12.5%程度とTOPIXへの影響度が強く、こういった業種が相場の足を引っ張っていることになります。

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