実際に口紅をつけたところ、ネイルを塗った爪も読者モデルのようなポーズでコスメと一緒に撮影します。このとき大切なのはフラッシュを強めに当てることだそう。ピカピカに光ったコスメは「盛れている」からです。
Instagramといえば雰囲気のある「フィルター」が有名ですが、女子高生はフィルターだけでなく、「編集」機能も駆使します。「彩度」を上げて色を派手にし、「ハイライト」で明暗をつけ、「チルトシフト」でボケを作ります。「ビネット」で画像の周囲を暗くし、「明るさ」を調整し……と、ほぼすべての編集機能で最高の1枚を作り上げ、「盛れた」と感じたときだけ投稿するのです。
昔の「テカり」は今や「ツヤ肌」
突然ですが、『CanCam』2月号(小学館)の付録が「自撮りライト」だったのをご存じでしょうか。ハート形のLEDライトがクリップになっており、スマホに挟んで使います。このライトをつけて自撮りをすると、瞳の中にハート形が浮かび上がるということで注目を集め、2月号は大人気になりました。
私もいち早く買ったのですが、周囲の人と実際に試したところ、ライトの光がかなり強く、顔がテカテカになってしまいました。「これはテカりすぎだよねという結論になった」と女子高生たちに話したら、「えー、フラッシュは強めじゃないとダメでしょ。ツヤツヤにしたいから」と意外な回答が。そう、鼻筋やほおはテカテカに光っているほうが「ツヤ肌」なのです。
インカメラではツヤ肌を作るのが難しいので、彼女たちはスマホを2台重ねて持ち、1台はライト専用にして撮影するそう。あとは画像編集アプリで加工です。
カラコンが大好きな女子高生は、瞳の輝きや大きさを重視します。瞳にガラス玉のようなキラキラを入れるには、「BeautyPlus」の瞳を「明るく」する機能や「女神カメラ」というアプリを使います。
自撮りアプリ「SNOW」の人気も衰えていません。スタンプで気軽に盛れて失敗がない、新しいスタンプがどんどん配信される、画像全体にキラキラを掛けられる――などの理由からです。また、外国人風に彫りが深くなる「Snapchat」や、別人並みに加工できる「BeautyPlus」もInstagram風になるため、よく使われます。
女子高生が大好きなプリクラ写真もInstagramにアップします。大好きな「いつめん(いつものメンバー)」とのプリクラは宝物。全身が入るので、お気に入りコーデの紹介にもなります。
こうして盛れてる1枚をさらにInstagramで加工して投稿します。Instagramのプロフィール画面には、しっかりと手をかけた自分の作品たちが並びます。イマイチな写真はどんどん削除し、プロフィール画面を1枚のコラージュ作品のように見せる人もいます。
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