南スーダンが直面している「分裂」と「飢饉」

平均年齢が世界で最も若い国の苦悩

世界で最も平均年齢の低い同国の一部で、飢饉が発生しており、人口の半数近くに当たる、約550万人が食糧不足に直面しているとの声明を国連が出している。2013年にキールがヌエル族出身のリーク・マシャール副大統領を罷免し、内戦が勃発した。彼は内戦から逃れ、現在は南アフリカにいる。

「長引く紛争、特に、南ユニティ州においてスーダン人民解放運動が行った軍事作戦の犠牲者、主にスーダン人民解放運動による人道的支援の拒絶、さらには、内戦の結果、行き場を失う人々が発生したことが理由で飢饉が発生したことを示す証拠は数多くある」とこの報告書には書かれている。

南スーダン国民の少なくとも4分の1が住処を失った

2011年以来、南スーダンでは国連平和維持活動が行われている。国連によれば、2013年以降、南スーダン国民の少なくとも4分の1が住処を失っている。

この15の理事国への制裁監視団の年次報告は、23日に開かれる南スーダンに関する理事会の閣僚会議を前に提出された。この会議ではイギリスのボリス・ジョンソン外務大臣が議長を務めることとなっている。

前バラク・オバマ大統領政権が2011年にスーダンからの独立を実現し、南スーダンの誕生に大きく関与し、安全保障理事会を主導して内戦の終結を目指した取り組みを行った一方で、現ドナルド・トランプ大統領のアフリカ各国に関する方針は不明確である。

昨年12月には、国連の高官が大量虐殺の可能性がある旨の警告を発したにもかかわらず、安全保障理事会はアメリカが作成した南スーダンに武器輸出禁止と追加の制裁を課す案を採決しなかった。国連監視団はその報告書の中で理事会が南スーダンに対し武器輸出禁止を課すことを再度推奨している。

2015年3月に安全保障理事会は南スーダンを対象とした制裁計画を策定しており、これまでに紛争当事者の双方から3名ずつの計6名の将校をブラックリストに記載し、彼らに資産の凍結ならびに移動の禁止を課している。

国連監視団によれば、内戦に関わるいずれの勢力も引き続き、拡大を続ける人権侵害に関与しており、彼らは「ほぼ刑罰を受けることなく、また、これらの侵害行為を防いだり、それらの行為を行う者を罰する意図が認められる取組が欠如している」。

(マイケル・ニコルズ著、フィル・バーロウィッツ編集)

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