【完全保存版】東電株主総会、全議事録(1) 3時間41分にわたるやりとりを、すべて公開

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1712番・男性:1712番、●●です。先週ユネスコが富士山の世界遺産、三保の松原を追加しました。で、今日の新聞にも出ておりましたですけども、IOCの報告書が出まして、本年の9月7日、南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで2020年夏のオリンピックの開催地が決定されます。今日、都知事がいらっしゃってるかどうか分かりませんが、現在のところイギリスの公認賭け屋のブックメーカーのオッズは、東京がだいたい1.5倍。それからイスタンブールが3倍。それからスペインのマドリードは10倍ということで、ほぼ東京になる可能性が高いと思います。今年の9月7日に決まりますが。正式には。

そこで当社は開催されるオリンピックの一番大切な社会資本である電力を安定供給するという責務がございますので、本議案、2議案を提案させていただきました。

ご承知のように電力の安定供給はもちろんのことなんですが、当社は福島第一原発の事故によりまして、損害賠償、それから除染、廃炉という重荷を背負っております。

で、損害賠償につきましてはご承知の通り、損害賠償支援機構から5兆円というお金が入りまして、それから設備投資のほうも1兆円入れていただきましたですけども、ところがすでに6,800億円ほど使ってしまって、もう残り3,000億円ぐらいしか残っていないという状態になっておるわけですが。そこでですね、この除染なんですけども、今回のこの計算書には報告書には書かれてあります通り、1円も計上されておりません。すでに日本の国家予算では平成24年度3月末までに、約9,000億円という巨額なお金が措置されております。にも関わらず当社は1円も計上しておりません。どういうことで計上していないかというと、合理的にその除染に関連する費用、まあ除染だけじゃないですけど、それを除染して移動して、除染に関連するその他諸々、廃棄物の放射性物質に汚染された廃棄物の処理等も含めてですが、9,000億円について1円も計上しておりません。で、その計上していない理由は合理的に算定できないということです。

ところがですよ、日本の国家予算ですよ。日本の国家予算で予算書にもきちんと書かれてあるものが、そして法律にもですね、この汚染特措法の費用の負担。これはですね、本邦の措置は原子力賠償法による損害にかかるものとして、関係原子力事業者の負担のもとに実施となっておるわけです。で、これは何かというと、要はその原賠法で異常に巨大なという伝家の宝刀を当社が抜かなかったから、当社がすべて負担するべきものなんです。すでに9,000億円もかかって、今年も6,000億円になっておるという状態があります。

それからですね、これ除染というのは本当に大変で、もう多分総額をやれば、合計すれば、東京都の予算ぐらい吹っ飛ばすものだと思います。でも当社は1兆いくらしかないわけです、お金が。だから実質、債務超過に、もしこれを計上すれば、そうなっていくという状態になっているわけなので、除染する、それから保管する、それから中間貯蔵施設、最終処分場、それに移動する輸送費。その他諸々がまだまだ、これから全然決まってないんですけど入ってくるわけですよ。これは日本の法律で決まっておりまして、日本の予算に決まっておるにも関わらず、合理的に算定できないということで計上されておりませんけれども、下河邉さんも廣瀬さんも安倍総理のところに支援を求めたわけでしょう。

日本はですね、今ご存じのように1,000兆円の借金があるわけです。まあ実際は外為会計とか特別会計とかあって、それは話半分とか3分の2ぐらいかもしれませんが、それでも500兆~600兆円あるわけです。すでに5兆円入れて、これからですね除染に関して、また5兆円。多いところなんか28兆円も計算しておるところあるわけで。もうやっていけないですよ、はっきり言って当社は。これをどうするんです。

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