【完全保存版】東電株主総会、全議事録(1) 3時間41分にわたるやりとりを、すべて公開

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そこで私の経営している山梨自然エネルギー発電では、できるだけ安いコストで太陽光発電所を建設する努力をしています。私が20年前初めて太陽光発電を設置したときは、1キロワット当たり200万円もしていた設備費が、現在では20万円以下まで安くなりました。メガソーラーにおいては、1キロワット当たり17万円で建設できると試算しています。

太陽光発電所が20年間稼動したとして発電コストを計算してみると、メンテナンス費用を含めても1キロワットアワーあたり12円と試算されます。これは火力発電の燃料費とほぼ同じコストになります。従って太陽光発電の自然エネルギーを増やしていくことは、長期的な観点から、電気料金の値下げになると確信しています。

今回の株主提案では、私自身が東京電力の経営陣に加わり、今まで培ってきた太陽光発電所を格安で建設するノウハウを東電と共有し、そのスケールメリットを活かして、より低コストの太陽光発電を会社内外に供給し、電力コストを低減させることが目的です。現在の自然エネルギーの高い買い取り価格を低下させ、電気料金の引き下げを一日も早く実現させたいと思います。そのために必要な具体的な提案をいくつかさせていただきます。

まず発送電の分離には反対です。電力会社による地域独占を継続してください。大規模な自然エネルギーの発電所を建設する事業者にとっては、自ら送電線を建設することによりコスト削減になることが期待できます。しかし個人などが設置する小規模な発電所の場合は、デメリットのほうが多いようです。

実際に私のお客さんの事例を紹介させていただきます。そこでは30キロワットの太陽光発電モジュールを設置して、三相動力のパワーコンディショナーを設置して、全量買い取りを申し込んでいます。全量買い取りの場合に低圧で系統連携するときに、電力会社に専用のトランスを設置してもらいますが、その費用負担は発電を行うお客様がすることになっています。ところが、トランスを載せる電柱までも立てる必要に迫られています。しかし、その理由をどうしても説明していただけません。設置するトランスはお客様の私物ではなく東電の所有物なのにです。余分な電柱を立てなくて済むように、改善をお願いいたします。

次に変電所の改修が急務です。今年5月31日、電気設備の技術基準の一部改正が行われました。高圧連携時の施設要件228条です。高圧電力系統に分散型電源を連携する場合は、分散型電源を連携する配電用変電所の配電用変圧器において、常に逆向きの潮流を生じさせないことと定められていました。その文章の「常に」を外し「原則」にして、その後、ただし当該配電用変電所に保護装置を敷設するなどの方法により、分散型電源と電力系統との協調をとることができる場合は、この限りではないとしています。

もう少し分かりやすく説明します。太陽光発電所が多くなると、その変電所のエリア内で消費される電力よりも発電が多くなり、変電所の外に流れ出していきます。それを、バンク逆潮流といいます。今までは認められていませんでしたが、法改正で可能になりました。ただし設備の改修をすることが条件になっています。

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