日経平均は続落、オランダ下院選挙など警戒 新興市場も軟調、マザーズは3%超の下落

[東京 15日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、続落となった。米国株安や原油先物の続落を受け幅広い銘柄に売りが先行、一時100円を超える下げ幅となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)やオランダ下院選など重要イベントを控え、投資家のリスク回避姿勢が強まった。
指数は後場に入り下げ渋る場面も見られたが、売買代金も低調でプラスに転じるにはエネルギー不足だった。
TOPIXも続落。セクター別では、石油・石炭、電気・ガス、鉱業が下落率の上位。半面、海運、保険その他製品がしっかり。
14日の米原油先物はサウジアラビアの増産報告などを嫌気して7営業日続落、米国産標準油種WTIの中心限月4月物の清算値は1.4%安の1バレル=47.72ドルとなった。「資源価格の下落が続くと世界的な物価上昇期待も萎んでしまい、投資家心理に影を落としている」(国内証券)との声が聞かれた。
一連のイベントを控えポジション調整売りが膨らみ、東証1部のみならず新興市場も軟調となった。マザーズ総合は3%を超える下落となった。
大和証券シニアストラテジストの石黒英之氏は「FOMCやオランダの選挙後は、結果に関わらずイベント通過の安心感で、株は一時的に200円高ぐらいにはなるかもしれない。だが、トランプ米大統領の経済政策の詳細は未定であり、フランス大統領選も控えていることから、日経平均はすぐに1万9500円を挟んだレンジ相場に戻るだろう」と見ている。
個別銘柄では東芝<6502.T>が大幅反落。東京証券取引所は14日、東芝株を15日付で監理銘柄(審査中)に指定すると発表した。不正会計問題を受け、特設注意市場銘柄に指定されてから1年半が経過したため。東芝株は後場に入り、マザーズ市場の下落を背景とした個人投資家の売りで一時13%以上急落した。
半面、アミューズ<4301.T>が大幅続伸。14日に2017年3月期の連結営業利益予想を上方修正したことが好感された。アーティストマネージメント事業におけるイベント収入やグッズ販売が好調に推移したことなどが押し上げ要因となった。
東証1部騰落数は、値上がり420銘柄に対し、値下がりが1461銘柄、変わらずが123銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 19577.38 -32.12
寄り付き 19528.75
安値/高値 19503.74─19581.53
TOPIX<.TOPX>
終値 1571.31-3.59
寄り付き 1568.37
安値/高値 1565.75─1572.21
東証出来高(万株) 165020
東証売買代金(億円) 16771.66
(辻茉莉花)
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