マクドナルド、今度はアイスデザートで攻勢 外食各社、“コーヒー戦争、夏の陣”が勃発

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新商品投入の狙いを説明した原田社長

マクドナルドは昼食と夕食の時間帯の売り上げが最も高い。一方で、狭間となり売り上げが落ちる時間をスナックタイムと位置づけ、2008年にプレミアムローストコーヒーを刷新して以来、12年7月から「マックカフェ バイ バリスタ」を展開するなど商品戦略をテコ入れしてきた。顧客が時間帯を問わず来店する都市部に比べ、昼食時間帯に顧客が集中する郊外店舗では、こうした空き時間にコーヒーやデザートなどの新商品を投入することで集客を期待できる。

各社ともデザートを強化

デザートの強化を進めるのはマクドナルドだけではない。モスフードサービスが展開するモスバーガーでは今年4月から「カップパティシエ」というデザートブランドを立ち上げ、シュークリームとシェイクを組み合わせた「シューポットシェイク」(380円)やレアチーズケーキ(300円)を投入。6月下旬からはかき氷を使った「モスのフラペビーンズ」(360円)といった商品を展開している。日本ケンタッキー・フライド・チキンも2009年から「クラッシャーズ」(340円)というシェイクを導入し、若い女性客の獲得を狙っている。13年3月末には457店で販売しており、14年3月末までには全店の約半数に当たる600店への導入を目指す。

各社がこうした商品を強化する背景には、夏休みで家族連れが増える書き入れ時である7~8月の客数が少ない時間帯に、こうした新商品の投入で新規顧客を獲得したいという狙いがある。また、ハンバーガーやチキンなど主力商品に比べて、ドリンクやデザートは原価が安く粗利が高いことも要因にあげられそうだ。

ただ、各社があくまでデザートは空き時間に集客するための商品と見込むのに対し、“稼げる主力商品”に育てたのがカフェチェーン大手のスターバックスだ。

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