3月ダイヤ改正「あの」名物列車は生き残るか

変わった経路の列車や長距離普通の行方は

2016年春のダイヤ改正で誕生した、岡山16時17分発の下関行普通列車。岡山から山陽本線をひたすら西に進み、終点の下関には23時50分に到着するこの列車の走行距離は384.7キロメートルもある。北海道の根室本線を走る、滝川発釧路行き普通列車の308.4キロメートルを上回り、日本一長距離を走る普通列車として一部の鉄道ファンから注目を集めた。

あれから1年。今年3月号の山陽本線のページを見ると……残念なことに運転区間が糸崎(広島県)-下関間に縮小。走行距離は87.5キロメートル短くなり、297.2キロメートルになってしまった。

山陽本線は2016年のダイヤ改正で、広島エリアに土休日ダイヤを本格的に導入したばかり。岡山地区のダイヤ(平日・土休日がほぼ共通)と広島地区のダイヤ(平日・土休日のダイヤが異なる)を組み合わせた結果として偶然誕生した長距離列車が、今年のダイヤ改正ではうまく組み合わせることができず、運転区間が縮小となったのだろう。

岡山発下関行き普通列車の区間短縮で、北海道の根室本線・滝川発釧路行きが再び日本一となった。だが、こちらは昨年夏の台風被害で東鹿越-新得間が不通となっているため、時刻表上には存在するものの、現在は乗り通すことができない。このため、3月4日以降は「時刻表上の」日本一長距離を走る普通列車は滝川発釧路行き、「実際に乗ることができる」日本一長距離を走る普通列車は糸崎発下関行きとなりそうだ。

北海道の石北本線を走る、上川6時23分発の網走行普通列車も、走行距離189.1キロとなかなかの距離。しかも、途中の遠軽で1時間35分も停車するという、日本一長時間停車する列車として、ごく一部のファンが注目する列車だった。だが、3月4日からは上川発遠軽行きと遠軽発網走行きの2つの列車に分けられ、長時間停車は消滅してしまう。

大きな変化はなく「新顔」も

そのほかの長距離列車については大きな変化はほとんどなく、宗谷本線の稚内発旭川行き普通列車(名寄から快速)が、稚内発名寄行きと名寄発旭川行きの普通列車に分けられたぐらい。東能代(秋田県)と弘前(青森県)を結ぶ五能線全線を直通する普通列車や、豊橋(愛知県)と岡谷(長野県)を結ぶ飯田線全線を直通する普通列車も現行の本数を維持する。

また、「上野東京ライン」で最長距離を走る、土休日のみ運転の黒磯発熱海行きや、関西エリアの新快速で最長距離となる敦賀発播州赤穂行きも、現在と変わらない本数で運転されるほか、東海道本線の静岡発岐阜行き、鹿児島中央と宮崎県の延岡を結ぶ普通列車、香川県の高松と愛媛県の松山を結ぶ普通列車なども引き続き運転されることがわかった。

一方、中央本線には、東京都の高尾を14時2分に出発、甲府、松本を経由して、長野に18時53分に到着するという、走行距離245キロメートルの新たな長距離列車が誕生する。

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