「有名だから本を出せる」という大きな勘違い

普通の人でも作家になれなくはない

有名人だって、元を正せば普通の人なのだから(写真:Kkolosov / PIXTA)
ビジネス雑誌出版社、大手ビジネス書出版社での編集者を経て、現在はフリーの出版プロデューサー「ミスターX」がつづる連載「ビジネス書業界の裏話」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボによりその一部をお届けする。

作家は大物・有名人の専権事項ではない

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

長いことビジネス書づくりに携わってきた仕事がら、これまで多くの財界の大物、有名人といわれる人たちに会ってきた。アメリカ人作家のナポレオン・ヒルは鉄鋼王カーネギーに会って、鉄鋼王直伝の成功法則を本にまとめたが、わたしの場合、そのような成果物を生み出すことはできなかった。大物・有名人に会って、わたしのわかったことといえば、大物・有名人といわれる人たちが、意外なことに実はあんまり大物ではなかったということだ。割合、フツーの人が多かったのである。

格別に立派だったという人は、本当に数えるほどしかいない。こちらの見る目のなさを棚に上げていえば、そう大したとりえのない人ばかりだったのである。しかし、考えてみればこれは驚くことではない。なぜなら、有名人の半分は、フツーの人が何らかの理由で有名になったに過ぎないからである。元を正せば普通の人なのだから、こちらの印象が「なんだフツーじゃないか」となっても当然といえよう。

出版相談を受けていると、よく「本は立派な経歴の人しか出せないんじゃないか」という質問を受けることがある。目立つ本というのは、概ねネームのある作家の本であるから、世間の人からは、本は立派な経歴の人が出すものという風に見えるのも無理はない。そもそも本を出しているという実績も、立派な経歴のひとつである。立派だから本が出ているのか、本が出ているから立派なのかといえば、実際のところ後者のほうが多い。

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