ホンダ・グーグル、完全自動運転「提携」の意味

シリコンバレー流で先端技術開発を加速へ

レベル3の上にあるのが、加速・制御・操舵のすべてを機械が行う上に運転者が操作に関与しない完全自動運転である「レベル4」だ。ウェイモの前身であるグーグルの自動運転プロジェクトは、2009年の発足当初からこのレベル4を目指してきた。

一方のホンダは、これまで一度も完全自動運転の取り組みについて言及したことはなかった。「ウェイモとの共同研究はホンダが今まで進めてきた自動運転の開発と別のアプローチ」(ホンダ広報部)であり、「ホンダが従来進めてきた自動運転開発は、ウェイモとの共同研究と並行して続ける」(同)のだという。

グーグルの試作車はすでに300年分を走行

ここ1年ほど、シリコンバレーではグーグルの自動運転車がよく目撃されていた(写真は2016年9月、グーグル本社のある米国マウンテンビューで撮影)

2015年秋には、グーグルが世界で初めて完全自動運転車の公道試験を行った。目の不自由なスティーブ・マハーン氏が1人で車に乗り、テキサス州オースティンで自動走行を実施した。この走行試験がプロジェクトを次の段階へと進める1つの試金石となった。

グーグルはすでにカリフォルニア州やテキサス州、ワシントン州、アリゾナ州の4地域で約60台の試作車を走らせており、人間によるドライブ経験に換算して計300年分に値するデータが集まっているという。

だが実用化に近づけるためには、幅広い車種や走行条件でデータを収集する必要がある。そこで今年5月からFCAと提携し、クライスラーブランドのミニバン「パシフィカ」にウェイモのソフトウエアを搭載した試作車を開発。2017年にも公道試験を始める予定だ。

今後FCAとの共同開発車が100台投入されることになっており、これにホンダが加われば、ウェイモにはさらに多くのデータが蓄積されることになる。

ホンダがグーグルと手を組むのは今回が初めてではない。2011年に設立された「ホンダ・シリコンバレー・ラボ(HSVL)」を窓口として、アンドロイドのスマートフォンと車をつなぐシステム「アンドロイド・オート」を共同で開発した実績がある。

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