JR「ダイヤ改正」で各社の収支はどう変わるか

列車本数や車両数の増減から独自検証

2017年3月に行われるJR各社のダイヤ改正。JR北海道は今年3月まで本州とを結ぶ特急に使用していた電車を札幌-旭川間に投入する(撮影:尾形文繁)

JR各社は例年3月にダイヤ改正を実施しており、2017年は3月4日に行うと各社が12月16日に発表した。ダイヤ改正とは列車の運転時刻を「よりよい方向」に直すことを指す。新たな列車が走り始めたり、1本の列車に連結される車両の数が増えたりといった施策は利用者にとってありがたい。いっぽうで、利用の芳しくない列車が運転を取りやめたり、1本の列車に連結される車両の数が削減されたりするケ―スもまま見られる。

言うまでもなく、ダイヤ改正とは利用者の利便性を向上させるために行うべきものだ。同時に、鉄道事業者の営業収支を改善させるという観点からも必要な方策である。人材や車両、線路といった限られた経営資源を再配置し、いかに営業収支を改善させていくかという鉄道事業者の知恵がダイヤ改正には詰め込まれている。

ダイヤ改正で収支は改善するのか

列車の新設や1本の列車に連結される車両数の増は営業収益の増加、列車の廃止や1本の列車に連結される車両数の減は営業費用の削減という観点から、JR各社のダイヤ改正の内容を検証していこう。

なお、営業収益や営業費用を求めるに当たり、最新の統計である国土交通省鉄道局監修の「平成25年度鉄道統計年報」を参照している。営業収益は旅客または貨物運輸収入とし、営業費用は列車や車両に直接関係する車両保存費、運転費、運輸費(駅などの経費)とした。

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