「女たちの政治」が揺るがし始めた世界の秩序 日本も変わらずにいられるわけがない
「核抑止力」! そんな言葉まで飛び出して、誰もその姿など見えないのに、これまでとは違う世界秩序がいずれやって来る影だけが予見される。史上2人目の女性首相が誕生した英国と、史上初の女性大統領の誕生に頓挫した米国。果たして、世界は何かのスイッチを押してしまったのかもしれない。
女たちそれぞれの利害と野心、活躍
怖いことばかり書き連ねたが、私の芸風だということでご容赦いただきたい。確かに女を見慣れない分野に女が出て来ると、どうも違和感からああだこうだとアレルギーが噴出しがちだけれど、男も女も、ともに怖がることはない。これは、これまで社会がいくつも経験してきたイノベーションの、新たな一つだ。
社会にはイノベーションが常に求められる。新しい分野や業種には良い混沌が生まれ、それまでの家格身分に関わりなく能力主義の重用が可能になる。古くなった社会構造のスクラップ&ビルドが行われる。
黒船来航で海軍の組織が急務となった日本の幕末や、非貴族階級ながら富裕なブルジョアを生んだ英国の産業革命、新世界の樹立を志したアメリカの独立と建国、現代インドのIT産業勃興などなど。既存の社会構造、保守の中に生じるうねりや渦の中で、それまでの世の中では居場所のないひとが居場所を求めて暴れる、それが社会の革新であり、イノベーションなのだ。
日本における2010年代もまた、女性活躍推進という新しい機運にさまざまな選挙やらきたるべきナショナル・イベントやらが乗っかって、今までの枠組みでは居場所のなかった女たち、男たちが暴れる、そういう時代なのだと思う。何より、世界が変わっていく。日本も変わらずにいられるわけがない。
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