吉野家「値下げ」及ばず3四半期連続赤字 営業利益6割増計画に黄信号も

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食材原価も販売管理費も膨らんで収益が圧迫されたことから、第1四半期の国内吉野家事業のセグメント利益は6.6億円の赤字に終わり、前年同期比では12億円近くも悪化した。

会社は営業利益6割増の期初計画を据え置いたが…

今回の第1四半期決算発表に当たって、会社側は足元の食材価格高騰はあっても、人件費や諸経費の見直しで通期の挽回は十分可能だと判断。今2014年2月期の売上高1730億円(前期比5.1%増)、営業利益30億円(同60%増)という、期初計画を据え置いた。この会社計画の前提となる国内吉野家の既存店売上高は、通年ベースで113%となっている。

ただ、吉野家ホールディングスが同時に発表した6月の既存店売上高は、前年同月比で111%。3カ月連続での2ケタ成長は維持したものの、通年の会社計画113%には届かず、値下げ効果は期待したほどには出ていない。

米国産の牛バラ肉価格も1キログラム当たり600円前後の水準が続きそうで、大きく下がる見通しにない。大幅増益を目指す会社側の期初計画には、現時点では下振れリスクもあるといえそうだ。

(撮影:大塚 一仁)

松浦 大 東洋経済 記者

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まつうら ひろし / Hiroshi Matsuura

明治大学、同大学院を経て、2009年に入社。記者としてはいろいろ担当して、今はソフトウェアやサイバーセキュリティなどを担当(多分)。編集は『業界地図』がメイン。妻と娘、息子、オウムと暮らす。2020年に育休を約8カ月取った。

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