日経平均は2営業日ぶり反落 金融政策の現状維持に失望か

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11日の東京株式市場は2日ぶり反落。日経平均株価は前日終値比196円58銭安の1万3317円62銭、TOPIX(東証株価指数)は同10.82ポイント安の1101.15で本日の取引を終えた。

前日の急騰の反動による戻り待ち売りが先行しながらも、先行きへの期待感などから値を戻す場面もあったが、午後に日銀が現状の金融政策維持を決めたことが売り材料となり、結局はマイナス圏に崩れた。東証1部の出来高は概算で35億4489万株、売買代金は2兆7149億円だった。

日銀の現状維持決定に失望売り

米国の金融引き締め観測が和らいで、朝方の外国証券経由の注文は売り1140万株に対して買い1460万株、差し引き320万株、6営業日連続の買い越し。一方、前日の大幅高を受けての利益確定売りが進み、本日の東京市場は小幅モミ合いでスタート。日経平均は前日終値比0円92銭安の1万3504円77銭で寄り付いた後、9時03分には94円安の1万3419円36銭まで下落したが、その後、9時53分には本日の最高値である1万3584円31銭まで切り返すなど、プラス圏とマイナス圏を行きつ戻りつする方向感の定まらない展開をみせた。「(売買のきっかけになる)材料を待っている状態」(大手証券)との声も聞かれた。

昼のバスケット取引は181億4100万円が成立。「売り買い均衡」と伝えられた。アジア市場は上海、香港、ムンバイ(インド)、シンガポールなど前日比マイナスとなり、総じて軟調だった。

午後に入ると、10日から開催されている日銀政策決定会合の内容について「現状の金融政策を維持することを全員一致で決定した」と伝えられたことで、様相が一変。特に、固定金利オペの延長について言及がなかったことが、「日銀が長期金利の上昇抑制に動くのではないか」との市場の期待を裏切る形となり、先物主導で売りが加速した。13時51分には、本日の最安値である1万3296円31銭まで下落。ただ、米国景気が回復傾向にあることや、午後3時半からの黒田東彦日銀総裁の会見内容に対する期待感などが下値を支え、安値圏内で下げ渋る展開となった。

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