3Dプリンタが製造業を変える

著名コンサルタント、ジョセフ・パイン2世に聞く

iPodが、最初に世に出たときの非常に印象的なキャンペーンを覚えていますか。イヤフォーンをして多くの人が踊っている広告です。あれは、まさに踊って音楽を聴くという経験を前面に出している。テクノロジーを宣伝するのではなく、テクノロジーによって得られる経験を世に訴えかけた。常に、利用者の経験に焦点を当てることでアップルは成功してきたのです。

ソニーが輝きを取り戻すためには、やはりこういった経験分野に打って出るべきです。いいものを作るのは当然。その先にあるコミュニケーションを強化し、「ソニーの製品でなければ、この経験はできない」と思わせるメッセージが重要だと思います。

レクサスは満足度の高い経験を提供

――メガネのパリミキ以外に、マスカスタマイゼーション、経験経済の分野で成功している日本企業はありますか。

レクサスが好例です。アメリカにおいては、レクサスで受けられるサービスは、これまでのディーラーで経験するサービスとはまったく異なるレベルのものです。全体の経験が上手くデザインされていると思います。例えば、修理を待っている間に、非常に味のいいコーヒーをサーブしてくれます。こうした満足感の高い経験は、口コミで広がっていきます。

任天堂のWiiも経験経済の勝者です。これはすばらしいイノベーションを起こした製品です。仮想現実へのインターフェースに身体の動き(モーションコントロール)を取り入れるのは、まさに新しい経験をもたらしました。

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受賞会見とともに、リチウムイオン電池の開発の歴史と当事者の労苦を振り返る。世界の先頭を走ってきた日本も、今後および次世代型の市場では優位性が脅かされつつある。吉野氏率いる全固体電池開発プロジェクトに巻き返しの期待がかかる。