サラリーマンはそんな簡単に老後破産しない

「夫婦で老後1億円必要」は多すぎる

夫婦で90歳まで生きたとして、退職後に必要な額はいくら?(写真 :Yoshi / PIXTA)

最近は、雑誌やテレビの番組などで「老後破産」とか「老後貧乏」といった不安を取り上げられることが多くなってきました。年金に対する不安や不信というのがその背景にはあると思われますし、高齢化が進展していくなかで「自分の将来がいったいどうなるだろう」という不安が頭をもたげてくるのは当然かもしれません。

「老後不安」の最大原因はどこから来るのか

老後不安の最大の原因は“わからないこと”にあります。①老後にどれぐらいおカネが必要かわからない、②どれぐらいおカネが入ってくるかわからない、といったことから不安が生じるのでしょう。でも、これらを一つひとつきちんと考えていくと、実は「サラリーマンにはそれほど大きな不安がない」ことがわかります。

まず老後はどれぐらいおカネがかかるのかということですが、よく「老後には1億円必要」とか「退職時には少なくとも3000万~4000万円は用意しておかなければ」といった文言を目にします。

この数字だけ見ると、普通の人は驚き、焦るに違いありません。でもそういうことを言っている人たちのほとんどは、実際に退職後の生活の経験がない人ばかりです。「老後に1億円必要」と言われる根拠は、生命保険文化センターの調査による「ゆとりある生活をおくるために必要な生活費は月額35万円」という数字から計算されたものだと思います。仮に90歳まで生きた場合は、35万をもとに計算すると、それぐらいが必要になるからです。

でも、私自身が4年前から年金生活をするようになった実感から言うと、それほど必要とは思えません。実際に生活している人の平均額は、首都圏でおそらく月額25万円程度でしょう。

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