(第8回)就職活動の入り口は自己分析ではなく、業界研究を優先する

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 最近、企業に「私はなぜ御社に落ちたのか、その理由を教えてほしい」「どこが悪かったのか教えてほしい」という電話やメールが多く寄せられている。あくまで筆者の想像だが、こういった連絡をする学生は「自分を固定化した後に、"これだ!!"と狙いを定めた企業に挫折したパターン」なのではないかと邪推する。もし、この仮説がある程度当たっているのなら、原因の解明は容易だ。つまり「自分の思い入れが目いっぱい入った自己分析の完成度」が高すぎて、「途中で修正が効かない」、つまり、本人を見る客観的な視点が欠如しているのである。
 就活においては「偏見や先入観」ほど損をするものはない。この連載で常々書いているが、「今までの物事の見方を変えてみよう」という私たちの提案を思い出していただきたい。どの業界もフラットに見ることができれば、必ず自分に適した業界や仕事が見えてくる。
 気をつけていただきたいのは、業界と仕事はセットで考えること。同じ営業でも建設業界の営業と食品業界の営業とでは、仕事の進め方からしてまったく異なる。
 しかし、業界・仕事研究といっても、究める必要はない。
 就職活動の入り口段階では、俯瞰することが重要なのだ。
 俯瞰するための資料として役立つのが、各出版社から発行されている「業界地図」だろう。
 フラットに俯瞰するという目的を考えれば、冷静かつ中立的な視点で編集・執筆されたものを活用すべきだろう。
 ちなみに東洋経済新報社から発行されているのは「会社四季報 業界地図2008年度版」。
 会社四季報の記者によって執筆された信頼に足る一冊、業界研究の入門書として推薦しておきたいと思う。

八木政司(やぎ・まさし)
採用プロドットコム株式会社 企画制作部 シニアディレクター
1988年関西学院大経済学部卒。大手就職情報会社で営業、企画部門で主にメーカーの採用戦略をサポート。その後、全国の自治体の地域振興に関る各種施策や計画書の策定業務に携わり、2000年から再び企業の採用支援業務に取り組む。08年4月より現職。
採用プロドットコム株式会社 https://saiyopro.com/
佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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