視聴率71%!広島民の尋常ならざるカープ愛

いまさら聞けない「市民球団」の秘密とは?

カープ球団は目下のところ、1975年12月期以降2015年12月期まで40期連続で最終黒字を計上し続けている。

2009年12月期に売上高、純益いずれも飛躍的に伸びているのは、マツダスタジアムの完成で観客動員数が大きく伸び、チケット収入が増えたことに加え、指定管理者となったことで、球場内の飲食、看板広告収入が上乗せされたためだ。

特に純益は、クオリティには若干「?」マークがつくとはいえ、アイデア勝負のユニークなグッズの断続的な投入も寄与。1試合1億円と言われた巨人戦の放映権収入が、業績に大きく貢献していた1990年代の水準を回復することに成功。2015年12月期は12球団中2位の観客動員数を誇る阪神タイガースをも上回る純益を上げている。

40年も黒字経営を続けられたワケ

プロ野球は年間約140試合のうち、半分を本拠地球場で戦い、チケット販売収入が球団に入るのは本拠地開催時だけ。球場を所有していないと、飲食収入や看板広告収入は球場のものとなるだけで、球団のものにはならない。

球団自身が球場を保有するなどして、球場から上がる収益を球団の収益に取り込めているのは、セ・リーグでは厳密な意味ではカープのみ。ベイスターズは今年春に球場運営会社を買収したので、事実上取り込めるようになった。

このほか、グループ会社や親会社が本拠地球場を保有をしている球団の場合は、グループとしては取り込める構図になっているのだが、選手の年俸や球場賃料の負担が重い球団が単独で利益を出すのは難しい。結果、球場は黒字で球団は数十億円単位の赤字という構図になりやすい。

そんな中で、カープは新球場が完成して指定管理を取るまでは、飲食収入も看板広告収入もなかったのに、黒字経営を続けた奇跡の球団と言っていい。黒字経営のポイントはずばり、ドケチ経営の徹底だ。

その象徴が選手年俸の安さ。選手は基本的に無名の選手や、あまり高校や大学で注目されていない選手を自前で育て、有名選手を他球団から高額の年俸で引き抜くということはしない。選手が成長し、高い年俸を払わなければ引き留められなくなると、惜しげもなく他球団に送り出す。

ほんの数年前までは年俸総額最下位の常連で、巨人や阪神の年俸でカープ2球団分の選手を雇えると言われたほどだ。過去2年は7~8位に順位が上がっているのだが、それは今期限りで現役引退を表明している黒田博樹投手に高額の年俸を払っているため。

黒田投手はカープが育てたスター選手で、2007年から米国・メジャーリーグに挑戦。メジャー球団が提示した20億円のオファーを断って、古巣カープを優勝に導くために昨シーズンから復帰した。若手選手が多い中、チームの精神的な支柱にもなっている。

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