中国人学生が偏差値牽引!ある高校の「選択」

都内・有名進学校でも中国人高校生が増加

すべて日本人と同じ条件で寮生活を送っており、異なることといえば、休日に親から渡された銀聯カード(中国のクレジットカード)で買い物することや、まとまった休暇に中国に帰省することくらいだという。未成年である10代の中国人高校生を受け入れることは心配な気もするが、「これまでに一度もトラブルはないです。むしろ、校内の活性化、偏差値向上に一役買ってくれています」と寺井教頭は笑顔を見せる。

それもそのはず、彼らの進学実績はめざましい。東大、京大、大阪大、名古屋大、東工大、早稲田、慶應、東京理科大……。同校がこれまであまり卒業生を送り込めていなかった大学に、中国人留学生らが続々と入学するようになった。

暁星国際高校の授業の様子

特に東大には毎年2~3人合格者を出し、同校の進学実績をぐっと引き上げている。今ではその評判が千葉県内外にじわじわと広がるようになり、全国の高校から「参考にしたい」「どうしたらいいのか」と視察にやってくるほどになったという。

なぜ、同校は日本のごく普通の私立高校でありながら、中国の高校生とつながることができ、このような実績を叩き出せるまでになったのだろうか?

「きっかけは20年以上前、1994年頃でした。中国と仕事で関係のある日本人の保護者から、『日本の高校に留学したいといっている知り合いの中国人の子どもがいるのですが、受け入れていただけないでしょうか』という問い合わせが入ったことでした」

半信半疑だったが、当時の校長が中国に飛び、詳しく事情を聞いてみると、確かにそのような要望が多いという。その頃からすでに中国人には経済的な余裕ができ、子どもを欧米に留学させようという気運が徐々に高まっていたが、教育レベルが高く、距離的にも近く、安全な日本は「高校生の留学先として最適」だと考えている父兄がかなりいることを知った。

来日早々、模試で好成績

そこで、まず北京の清華大学付属高校、東北師範大学付属高校などから3人の学生を受け入れてみたのだが、来日早々、寺井教頭は彼らに度肝を抜かれた。

「いやぁ、とても驚きました。まだ日本語がろくにできない時期でしょ。それなのに、最初の全国模試でいきなり数学や物理で偏差値70以上を取ったんですから」

2年後、その留学生のひとりが同校の東大合格者の第1号となった。以後、蘇州高校、上海の復旦大学付属高校、大連育明高校などの進学校と提携を結び、中国から続々と高校生を受け入れるようになった。近年は提携校に限らず、他の保護者や中国人卒業生からの紹介、留学エージェントなど複数のルートも構築し、ますます太いパイプができてきたという。

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