日米の「心地よい相場」は終幕を迎えつつある

金融政策に市場が反応を示さなくなってきた

日米の市場は「嵐の前」なのだろうか(写真:おちやっちゃん/PIXTA)

9月の米国雇用統計(7日発表)は、またまた悩ましい結果となった。非農業部門雇用者数の伸びは前月比15万6000人と、8月の16万7000人(改定後)から鈍化し、市場予想の17万5000人も下回った。就業者数の伸びは3カ月連続鈍化し、失業率も8月から0.1%上昇し5.0%となった。

その結果、3カ月平均の非農業部門の雇用者の伸びは19.2万人と、先月の23.0万人から3.8万人減少し、好調の目安とされる20万人を再び下回った。

米国経済は「ほどよい成長」をしている?

今回の雇用統計の結果は、市場参加者の目にはどう映っただろうか。「目標に向かう継続的な動きに関する一段の証拠を待つ」としていたFRB(米連邦準備理事会)に対して、利上げをする「一段の証拠」を与えなかったように映っても、当然の内容だった。

しかし、FRBの目には若干違ったように映ったようだ。

フィッシャーFRB副議長は9月の米雇用統計について、「経済は成長しているものの、リスクをはらむほどの速過ぎるペースでの成長とはなっていないことが確認された」とし、理想的な「ゴールディロック」的な結果だったとの認識を示した。

この発言は、9月末の議会証言でイエレンFRB議長が示した雇用回復が「将来的に危険を及ぼす恐れがある」との見解に呼応するもので、FRBにとって9月の雇用統計は「経済は成長しているもののリスクをはらむほどの速過ぎるペースでの成長とはなっていない」という「一段の証拠」をもたらす内容だったことを示唆するものだ。

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