心筋梗塞の画期的治療法、まず日本で投入へ 米国医療機器大手の日本法人社長に聞く

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――日本におけるビジネスの現状は。

セント・ジュード・メディカルは、日本に進出してから80年の歴史を持っています。不整脈治療に使うアブレーションカテーテルといった、心房細動(AF)ならびに(ペースメーカーなど)カーディアック・リズム・マネジメント(CRM)関連の製品が、日本では技術面で優位性を持っているといえます。

日本で開発した技術はグローバルでも生かせる

セント・ジュード・メディカルの2012年の売り上げ規模は全世界で約55億ドル。このうち、日本での売上高は全体の12%を占め、米国に次ぐ第2の市場です。さまざまな製品や技術の開発のため、日本での投資を積極的に行っていますが、こうした技術は将来、グローバルに生かせると思っています。

――AFやCRM関連の製品の競争はかなり厳しいのではないですか。CRMに関しては、厚生労働省による保険償還価格改定(2012年度に実施)に伴う悪影響も広まっています。

「競争があるところに革新もある」と考えているので、競争はよいことだと思っています。AF関連のビジネスでは、競合他社の製品と併せて使えるようなオープン型のシステムにするという戦略を採っています。そうすることで、当社としても革新的な治療方法を提供できるようになりました。

CRMに関しては、横隔膜刺激などの回避が可能で、しかも、製品と心臓をつなぐリード線を留置する場所が悪くても、再手術せずに済むタイプのデバイスなどを投入しています。

難治性の偏頭痛やうつも治療できる製品を開発へ

――「心臓血管外科」や「ニューロモデュレーション(神経系)」の領域へも展開しています。

心臓血管系の分野ではもともと、人工心臓弁として独自の機械弁を作っていましたが近年、(ウシの心膜やブタの心臓弁を使用した)生体弁も発売して品ぞろえを強化しました。なかでも、機械弁では日本のマーケットリーダーといえるでしょう。今回投入したFFRとOCT活用の新システムも心臓血管系に属するものです。

ニューロモデュレーションについては、電気刺激によって慢性疼痛を治療する「SCS」と呼ばれるシステムなど、研究開発の初期段階です。革新的治療法として難治性の偏頭痛、うつなどを治療できるような製品の開発なども手掛けています。

(撮影:風間仁一郎)

松崎 泰弘 大正大学 教授

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まつざき やすひろ / Yasuhiro Matsuzaki

フリージャーナリスト。1962年、東京生まれ。日本短波放送(現ラジオNIKKEI)、北海道放送(HBC)を経て2000年、東洋経済新報社へ入社。東洋経済では編集局で金融マーケット、欧州経済(特にフランス)などの取材経験が長く、2013年10月からデジタルメディア局に異動し「会社四季報オンライン」担当。著書に『お金持ち入門』(共著、実業之日本社)。趣味はスポーツ。ラグビーには中学時代から20年にわたって没頭し、大学では体育会ラグビー部に在籍していた。2018年3月に退職し、同年4月より大正大学表現学部教授。

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