34歳独身商社マンがハマった「危険な癒し」 東京カレンダー「新・婚活事情」<1>
そしたら、幹事だった女友達に、「ねぇ、彼女、太一くんに好感はあるみたいだけど、結婚願望あり過ぎて気持ち悪いって言ってたよ。理想の結婚生活ばかり話すのは控えたら?」なんて言われたんです。ショックでしたね。僕は真剣にアプローチしてたつもりなのに。気持ち悪いって。もう、女性の口説き方も、最近は分からないです。
そんな経験もあって、何だか女性が少し恐いとも思います。いや、本当恐いですよ。最近はSNSでみんな繋がってるし、facebookで共通の知り合いに外銀の男がいたりすると、あぁ、遊んでるのかな、なんて思いますし。変なところで繋がってる女性も嫌じゃないですか、本当。
だからやっぱり、20代の頃と違って、男も欲にただ流されるでもなく、あれこれと深いこといろいろ考えちゃって、やっぱり、疲れちゃうんですよね。
そんな時間があるんだったら、家で一人でゆっくり日頃の疲れを癒やして、何か為になる本を読んだ方がいいなぁ、なんて、最近は思うんです。何か、全体的に人生に疲れちゃってるんです、たぶん。
人と会うのも疲れるんですけど、一人で居過ぎても、やっぱり疲れるんですね。
「疲れた」を連発する商社マン
でも、これでも僕は、今まで一生懸命生きてきたつもりです。
商社に入社したのだって、自分なり仕事への考えがあったからです。安定性や人気に固執したわけじゃありません。実際、大学時代の友人たちは外資系に行ったり、医者や弁護士になった奴らも多いです。商社マンの中でも、独立して経営者になってる奴だっています。その中で僕が商社を選んだのには、それなりの理由があって、安易でミーハーな理由じゃないんですよ。
特に仕事は真面目にやってきたつもりなんですけど、でも、僕はもしかしたら、「人生」という意味では、乗り遅れちゃったんでしょうか。みんな、いつの間にやら結婚、出産って、人生を上手く築いてるんですよね。僕だって慎重に人生を進めてきたつもりなのに、結婚に関してばかりは、どうも慎重になり過ぎたのかもしれません。