広告の敵「アドブロック」利用者の意外な実像 5つの最新調査グラフで図解
アドブロッキングの台頭は、現在のパブリッシャーにとって、もっとも大きな頭痛のタネのひとつだ。フィナンシャルタイムズやタイム社など、多くのパブリッシャーが対応策を講じており、その手法は多岐にわたる。
しかし、最新の研究では、アドブロッカーを利用しているアメリカの消費者の3分の2は、ある特定の状況下でなら、アドブロックを解除することを厭わないと考えているという。
アメリカの業界団体であるインタラクティブアドバタイジングビューロー(Interactive Advertising Bureau:以下、IAB)が、1300人のパソコンユーザーと201人のモバイルユーザーに調査を行ったところ、同国でもっともアドブロックを行うのが、18歳から34歳の男性とわかった。
「テック系およびゲーム好きのコミュニティが、およそアドブロッキングツールを利用している」と話したのは、IABテックラボのゼネラルマネージャー、アランナ・ゴンベール氏。同じ年齢層の女性もまた、アドブロッカーの利用者が多い。「このデモグラフィックに属する層は、インターネット技術に精通しており、ツールの使い方を知っている」。
行為自体の認知率は41%
メディア分析を行うミディアリサーチが世界各国の3600人に調査を行った結果、アドブロッキングを知っていた消費者はわずか41%だったことがわかった。そのうちの80%がデスクトップ、46%がスマートフォンでアドブロックを行っている。
広告をブロックする理由については、ユーザーのちょっとしたイライラ感が挙げられる。「消費者がイラ立つのは、広告がコンテンツを遮ることは、ユーザーに対して侵略的で挑戦的な行為だからだ」と、ゴンベール氏は話す。