広告の敵「アドブロック」利用者の意外な実像 5つの最新調査グラフで図解

拡大
縮小
アドブロッカーを利用している人たちとは(写真:siro46 / PIXTA)

 アドブロッキングの台頭は、現在のパブリッシャーにとって、もっとも大きな頭痛のタネのひとつだ。フィナンシャルタイムズタイム社など、多くのパブリッシャーが対応策を講じており、その手法は多岐にわたる。

しかし、最新の研究では、アドブロッカーを利用しているアメリカの消費者の3分の2は、ある特定の状況下でなら、アドブロックを解除することを厭わないと考えているという。

アメリカの業界団体であるインタラクティブアドバタイジングビューロー(Interactive Advertising Bureau:以下、IAB)が、1300人のパソコンユーザーと201人のモバイルユーザーに調査を行ったところ、同国でもっともアドブロックを行うのが、18歳から34歳の男性とわかった。

「テック系およびゲーム好きのコミュニティが、およそアドブロッキングツールを利用している」と話したのは、IABテックラボのゼネラルマネージャー、アランナ・ゴンベール氏。同じ年齢層の女性もまた、アドブロッカーの利用者が多い。「このデモグラフィックに属する層は、インターネット技術に精通しており、ツールの使い方を知っている」。

行為自体の認知率は41%

この記事はデジタルマーケティング戦略に特化したメディア「DIGIDAY[日本版]」(運営:メディアジーン)の提供記事です

メディア分析を行うミディアリサーチが世界各国の3600人に調査を行った結果、アドブロッキングを知っていた消費者はわずか41%だったことがわかった。そのうちの80%がデスクトップ、46%がスマートフォンでアドブロックを行っている。

広告をブロックする理由については、ユーザーのちょっとしたイライラ感が挙げられる。「消費者がイラ立つのは、広告がコンテンツを遮ることは、ユーザーに対して侵略的で挑戦的な行為だからだ」と、ゴンベール氏は話す。

次ページ若年層はアドブロッカーをオフにすることには前向き
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT