月額500円「LINEモバイル」は躍進できるか 「大本命」だが販売体制などに課題も
満を持しての参入となったが、会見からはいくつかの課題も見えてきた。まず、「ガラケーユーザーを取り込む」と言いながら、販売開始当初はLINEモバイルのWebサイトからしか購入できない。
このままでは、ガラケーユーザーのうち、インターネットに疎い顧客層を取り込むのは難しそうだ。販路の拡大についても「ユーザーの拡大を見て、量販店のほうから扱いたいという声があれば」(嘉田社長)と話す程度だった。
現状は販売体制が整っていない?
当初の決済方法も、ネット決済のLINEペイや前払いのLINEペイカード、それにクレジットカードのみ。銀行口座からの自動引き落としやコンビニエンスストアでの料金支払いは「今後検討していく」(嘉田氏)という。通信料金を自動引き落としにしているユーザーは少なくないため、LINEモバイルを拡大するうえで足かせとなる可能性もあるだろう。
さらに、価格だけなら月額500円を下回る業者も存在する。「低価格だけではない。ユーザーの利用状況に合ったサービスを最適な価格で提供することこそが大事」と舛田氏は反論するが、どこまでユーザーに訴求できるかは未知数だ。
LINEが6000万人超の国内ユーザーを抱えるだけに、携帯3社を脅かす存在になるのではないかと大きく注目を集めたLINEモバイルだが、今のままでは販売体制が脆弱すぎる。これをしっかりと整えた後にこそ、真価が試されることになる。
(撮影:大澤 誠)
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