シャープ、生き残りへの"賭け"

鴻海を捨てる覚悟でサムスンへ

冷え切った鴻海との仲

鴻海の宿敵であるサムスンから出資を受ければ、今度は鴻海からの出資が難しくなる。それでもサムスンを頼ったのは、シャープが鴻海の要求する出資条件をのめなかったからだと推測される。

「EMSとしての鴻海とは当然、付き合い続けますよ」。2月下旬、シャープ幹部はあきらめ口調で語っていた。シャープの海外テレビ組立工場の鴻海への売却、中国でのスマートフォンや太陽電池事業での協業など、出資以外でも鴻海と進めるはずだった商談は道半ば。「鴻海と契約を交わした1年前とは状況が変わってしまった」(シャープ幹部)。

サムスンへの第三者割当増資を発表する前日、シャープは鴻海にサムスンとの資本提携を進めている旨を通知した。この日、鴻海の郭台銘董事長が来日、アップルの担当者も交えて、郭董事長とシャープの片山会長、奥田隆司社長が面会する予定だった。

しかし、トップ会談は実現しなかった。せっかくのチャンスをふいにしたことで、鴻海からの期限内の出資はいっそう難しくなった。

シャープにとって、サムスンと組むリスクはほかにもある。最上顧客のアップル向けビジネスである。

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