ベアリングカルテルの懲りない面々 40年前と同じ構図、大手3社に行政処分へ

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自動車や飛行機、工作機械、家電などの回転部分に組み込まれるベアリング(軸受け)。「産業のコメ」とも呼ばれ、年間4000億円の国内市場を形成するこの業界には、積年の“病巣”がある。

公正取引委員会は3月8日までに、独占禁止法違反(不当な取引制限)でベアリング大手の日本精工、NTN、不二越の3社に、合計で約130億円の課徴金納付命令ととともに再発防止を求める排除措置命令に関する事前通知を行った。3月中にも処分を正式決定する。

処分対象の3社に同じく大手のジェイテクトを加えた4社は、ベアリングの価格を企業間の話し合いで決めて不当に利益を上げる、いわゆる「価格カルテル」を形成。2004年ごろから10年までの5回にわたって、4社で申し合わせたうえでベアリングを値上げしたとされる。公取委はこのうち5回目の値上げ行為について、「課徴金減免制度」に基づき事前申告したジェイテクトを除く3社を、昨年6月に刑事告発した。

関与者には有罪判決と罰金刑も

不二越と日本精工の元役員らには、すでに執行猶予付きの有罪判決が下され、不二越に1億8000万円、日本精工には3億8000万円の罰金も科された(NTNの公判はまだ始まっていない)。

モノづくり日本を支える重要産業に入った行政のメス。しかし、これは「いつか見た光景」でもある。

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