気仙沼市立本吉病院、乗り越えた存続危機 大震災から2年、入院患者受け入れ再開へ
東日本大震災で大きな被害を受けたことで、一時存続が危ぶまれていた気仙沼市立本吉病院(宮城県気仙沼市)が、驚くほどの立ち直りを見せている。震災発生からちょうど2年後に当たる3月11日、地域住民が待ち望んでいた入院患者の受け入れを再開する。
窮地を救ったボランティア医師たち
1階部分に津波が押し寄せた本吉病院では、震災発生から10日目に入院患者全員を岩手県内の病院に移送を終えた直後、連夜の泊まり込みで診療に当たっていた院長が辞職願を残して職場を去った。
ちょうど同じ日にもう一人の常勤医師も不在となったことで、一時は地域で唯一の医療機関(歯科医院を除く)だった病院の存続そのものが困難になった。
その窮地を救ったのが、全国から駆けつけた医療スタッフだった。2011年3月下旬から、日本プライマリ・ケア連合学会や徳洲会グループの医療機関などに所属するボランティア医師らが病院に寝泊まりして診療に従事。その後、新たな院長の就任や常勤医増加などで態勢が整ってきたことから、入院患者の受け入れにこぎ着けた。
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