濡れない霧で産業革命!「ノズル老舗」奮闘記 ほぼ全産業に入り込んで来たから出来ること

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目的に応じた最適なスプレーノズルを選定して提案、販売するには豊富な知識とコミュニケーション能力を要する

精度基準に合格した製品で取引先の信頼を得たことで、いけうちはスプレーノズルの製造販売メーカーへと変貌を遂げた。セラミックノズルは、いけうちの礎である。

スプレーノズルをはじめ、さまざまなノズルを世に送り出すいけうち。会社の根幹を担い、営業部員が一番多く在籍しているのがノズル事業部だ。スプレーノズルの種類は実に4万2000種類以上。

その中から目的に応じた最適なスプレーノズルを選定して提案、販売するには豊富な知識とコミュニケーション能力を要する。取引先で見せてもらう図面からでも設置場所や個数などを考えていく、提案型営業だ。

さまざまな産業に「霧の効果」を提供

スプレーノズルはどのようなシーンで使われているのか。B to Bの製品のためあまりピンとこないかもしれないが、同社がほぼ全業界に入り込み、数万社と取引していることからも、大きなニーズがあることが分かる。

そのうちの一つが、エレクトロニクス業界。工場において冬場の静電気は大敵で、実装・組立時の静電破壊や、チップを吸着する際のミスチャックなどの不良発生の原因となる。これを解消するため、静電気が起きない湿度環境づくりに、スプレーノズルが一役買っている。

また、ものづくりの生産性、品質向上に加え、大気汚染などの環境対策、省エネ化などさまざまなシーンで活躍できるのは、スプレーノズルから発生する「霧の効果」を提供しているからだといえる。

同社はノズル事業部を核に、空調事業部、冷却事業部、環境事業部、アグロ事業部の4つの専門事業部と海外事業部で成り立つ。専門事業部が誕生したきっかけは「第2のターニングポイントだった」という10マイクロメートルの濡れない霧を発生する超微霧発生ノズル「AKIJet(アキジェット)」の発明。世界各地で特許を取得している、いけうちの代名詞だ。

その翌年の1980年には「AKIJet」を搭載した加湿器「AKIMist(アキミスト)」を開発。当時の加湿器が超音波や遠心式が中心だったなか、濡れない霧=ドライフォグが発生するノズル式の加湿器は、故障のない加湿器として高い評価を受けた。

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