電気自動車ビジネスにベンチャーが次々参戦 慶応ベンチャー、こだわりの京都産、そして、改造EV

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鳥取県米子市に本社を構えるナノオプトニクス・エナジーは、1~2人乗りの超小型EVの量産を計画するベンチャーだ。

ただ、同社の竹内幹夫社長は、「車そのものでは差別化が難しく、大手自動車メーカーには対抗できない」と見る。このため、EV単体ではなくEVを活用した「過疎や高齢化に対応した小回りの利くサービス」で差別化を目指す。

今秋をメドに、超小型EVの試作車50台を使ったカーシェアリングの実証実験を米子市の中心部で始める。これは、乗り捨て型のカーシェアで、中心市街地を高齢者が気軽に移動できる手段を提供する。実験では、他の企業とも連携し、充電設備や決済の仕組みなどについても研究していく計画だ。

この1月には国土交通省が超小型車の公道走行を認定する制度を新設し、実験導入等への補助制度も始めることを発表。事業の本格化に向け、追い風となりそうだ。

EVスポーツカー 車づくりの進化形

2人乗りのEVオープンスポーツカー「トミーカイラZZ EV」を今春発売するのが、グリーンロードモータース(本社京都市、小間裕康社長。以下、GLM)だ。

「トミーカイラZZ EV」は部品から装飾まで京都産にこだわる。多品種少量生産で「消費者の顔が見える車づくりを目指したい」と小間裕康・GLM社長は語る

「トミーカイラZZ EV」の特徴は、車台部分(プラットホーム)と、樹脂製のボディカウルとに分けてそれぞれ別々に量産する仕組みになっていることだ。

車台部分は、それだけで自動車として十分な剛性や強度、機能を持たせた構造になっており、バックミラーなど必要部品さえ搭載すれば、車台だけでも公道を走行できる。ボディカウルは樹脂など軽量な素材で造っても構わないため、通常の自動車のようにボディ製造に対して高額な設備を用意する必要はない。

この方式により、GLM自身の生産コストが下がるだけでなく、車台さえ調達すれば、誰でも簡単に車を造ることができるようになっているのだ。GLMでは、EVメーカーとしてピュア・スポーツカーを製造・販売すると同時に、車台だけでも外販する事業モデルを描く。

すでに中国の市政府、海外の中小車メーカーや大手IT企業から、車台だけの購入の引き合いが殺到しているという。この4月に大阪・梅田に開設する常設展示場で新モデルの陳列を開始し、その場で予約も受け付ける。13年度は100台を生産し、売り切るつもりだ。

小間社長は、「最初から無理はできませんよ」とあくまで控えめにスタートする構えだが、着実な歩みを見せている。

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