築地王が伝授する「さよなら詣で」のポイント 移転直前!この夏は築地市場に行ってみよう

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仲卸業者の売り場には、約500種類の水産物が所狭しと並べられているほか、マグロの解体や魚の骨抜きなど、商品の加工をしている様子も見学できるので、非常に見応えがあります。

ただし、このエリアはあくまでも業務施設なので、なるべく立ち止まらず、働いている人の邪魔にならないよう、心掛けることが重要です。魚に手を触れるなんてもってのほかなので、絶対にやめてください。
※仲卸業者エリアへの入場は、午前10時以降のみ許可されています。

もう一方の探索エリアである「魚河岸横丁」には、約80店の飲食店と物販店があります。このエリアの建物は、正式名称を関連事業者棟といい、もともとは市場で働く従業員や、頻繁に来場するプロの業者向けの利便施設として作られたものです。

そのため、以前はさまざまなメニューが食べられる飲食店があったのですが、ここ十数年の観光客の増加により、以前はすし屋ではなかった店がすし屋に変わったり、定食屋が海鮮丼の専門店になってしまった結果、39店ある飲食店のほぼ半数がすしか海鮮丼の専門店に変わってしまいました。

超人気すし店と吉野家一号店

築地には約100のすし店があると言われていますが、その中で最も食べるのが難しい人気店「寿司大」も、この魚河岸横丁にあります。なぜ、「この店が最も食べるのが難しい」と言われているかというと、いつなんどき行っても必ず行列に並ばなくてはいけないうえ、待ち時間が尋常ではないからです。

今や目にすることも難しくなった寿司大の店長おまかせセット。これにお好みのネタ一貫をプラスしてもらえる

「寿司大」の営業時間は朝5時からなのですが、たとえ開店時間に店に到着しても、すでに数十人が並んでいることも珍しくありません。予約は受け付けていないので、食べるためには並ぶしか方法はないのですが、午後3時には営業終了できる人数しか行列に加わることもできません。受付終了の時間も徐々に早くなり、今では朝8時には終了してしまうこともままあります。仮に朝8時に並び始めても、席につけるのは午後2時過ぎなので、行列に並ぶこと自体を楽しめる人にのみお勧めです。

魚河岸横丁にある飲食店は、場内市場の移転に伴い、すべての店が豊洲新市場に移転することが決まっているので、多少メニューの変更はありますが、今いかないと食べられなくなってしまう店があるわけではありません。

ただ一軒、牛丼でおなじみの吉野家だけ、今のうちに行っておくべき明確な理由があります。魚河岸横丁にある吉野家は、全国に1100以上ある吉野家の第一号店として知られています。

吉野家はもともと築地の前に魚河岸があった日本橋で創業しますが、関東大震災後魚河岸の移転に伴い、築地に移転しました。当時の吉野家は個人経営の牛丼屋でしたので、築地にはただ引っ越してきただけなので、堂々と一号店を名乗ることができました。

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