シェールガス革命で世界は激変する(下) アメリカや日本は復活、世界はデフレに

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シェールガス革命の拡大で日本経済も大復活

このように米国では、急速にシェールガス社会へのシフトが進み投資ブームが起こっているが、それを技術的な面で支えているのが日本である。もっと言えば、日本の技術力がなければ、アメリカのシェールガス社会へのシフトは実現できないと言ってもよい。

個々の事例については前回のコラムで触れているので、そちらをご覧いただきたいが、いずれにしてもシェールガス開発においては、日本の高い技術力が至るところで用いられ、その結果、関連した技術をもつ日本の製造業は大きな利益を上げることが期待されている。  

大阪ガスはアメリカのテキサス州で開発権益を取得

現時点では、シェールガスの本格的な採掘は米国やカナダに限られているが、今後、急速に世界的規模で拡大していくことになれば、日本がもつ圧倒的な技術力が世界市場で席巻することになるのは確実なのだ。

さらには、シェールガス革命のメリットは、製造業の世界だけでなく、日本の社会全体が享受できるようになることを指摘しておきたい。石油よりはるかに安いシェールガスが手に入るようになって、シェールガスを燃料とする火力発電が増えれば、電力の供給価格は下がっていく。そうなれば、アメリカと同じように、日本の製造業の競争力が高まることになるとともに、工場の国内回帰にもつながる。そうなれば、雇用も増え、経済成長にも貢献することになるだろう。

資源大国としての地位を失いかけている中東やロシア

 シェールガス革命が進めば進むほど、エネルギー価格は下落していく。とりわけ、これまでエネルギーの中心にあった石油ほどその影響を大きく受けざるを得ない。今後、原油価格はどんどん下がり続け、世界のエネルギー市場の構造は一変することが予想される。

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