B787ショック、冷や水浴びるGSユアサ

“世界初"の航空機向けリチウムイオン電池から発煙

しかしながら、リチウムイオン電池にはリスクもある。2006年ごろに日本メーカー製のノートパソコンから発火する事故が相次いだことが、記憶にある人も少なくないだろう。「あの事故は、リチウムイオン電池の正極材に結晶構造が弱い素材が使われていたことが原因の一つ」(正極材関連メーカーの関係者)とされる。

技術蓄積はまだ途上

リチウムイオン電池は素材や、電池とつなぐ各種の機器・システムとの組み合わせをトライアンドエラーして、性能や品質を確保していく。航空機向けに万全のテストを重ねたには違いないが、「世界初」ということで、技術の蓄積が乏しいことがアダになってしまった可能性も否定はできない。

航空機向けのバッテリーの売り上げは、まだ年間数億円程度。ただ、今回のトラブルで、せっかくの成長期待分野に冷や水が浴びせられてしまったダメージはは、その金額以上に大きいかもしれない。

(タイトル下の写真は東京・大門の東京支社、撮影:武政 秀明)

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